≪その魔王はまるで恋する乙女のように 2【自己解釈】≫
【勇者side・1】
あー疲れた。
今日は来週号のコラムを担当と話したりしてたし、筋トレも今日はできなさそうだな。
カッパただいま。暇だったろ?
今日は何食べようか。バジルそろそろいい頃合だしパスタにでもしよーかな。
テレビをつけて見よう。何もすることないし。昨日のワイドショーでも見るかな。……あ、魔王でてる。へー、店員にえらそうなやつはビンタの刑ねえ……。政治家の方がまだ危険思想だよな。魔王に向いてないんじゃね。
あっ、カッパが腹減ってるって怒ってる。やべえ、作らにゃ。
よし、出来たー。慌てるなって。お前の分もあるから。
まず一口。美味い。意外と良く出来たかな。でもつくりすぎちゃったかな?
「みらいじーんに こーんぷれっくすをー しーてーきさーれたーー」
あっ、メール来た。どれどれ……魔王? なんじゃこりゃ。どんだけあいつ人肌が恋しいんだよ。確かあいつの事務所って設立一ヶ月であいつ以外の社員がボイコットしてるんだっけ。だからあれほど個人経営にしろってアドバイスしたのになぁ。
まぁ、いいや。メール返そう。
『だって大した悪さしなさそうじゃん。
昨日テレビに出てたの見たけど何あれ?
“店員に偉そうなやつはビンタの刑”って政治家の方がまだ危険思想だぞ
勇者』
っと。これで返信しよう。まぁ、いいよね。うん。
……ってこら! 俺のバジルパスタくいきってんじゃねえよ! まだ一口しか食ってないのに……。
そう言い切る隙もなく、カッパは俺のバジルパスタを食べきってご満悦な表情を見せた。あぁ、可愛い。
その魔王はまるで恋する乙女のように 2【自己解釈】
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