お城へ戻るその途中
広場に集う国の民
美しい歌声の少女
可憐な踊り子

エメラルドの瞳はまるで
宝石のように輝き
金糸のような髪は風を
纏って流れた

ああ 何故君は神の踊り子
届かない指がもどかしいよ

天へと捧ぐその舞いは
夢幻のように儚くて
硝子のような危うさも
全て神のもの
ああ 叶わない恋なのだと
知りながら望んでしまう
その頬に触れられるなら
何も要らないよと




その日から少年王は
広場へと通い続けた
胸を焼くような悲しみ
知らないふりして

どんな花より美しい
少女の姿と歌声
それは彼にも掴めない
遠い場所にある

ああ 何故君は神の踊り子
愛しさだけが空回りする

優しげな微笑みだけが
浮かんではまた消えてゆく
全て手に入れられたなら...
無理なことだけど
ああ 叶わない恋心の
行き場所を無くしたままで
泣くこともできない彼は
独り歌をなぞる





通りかかった広場前
子供の叫び声がする
踊り子が倒れていると
泣き叫ぶ声が

民たちは囁きあった
神が連れていったのだと
残された少年王は
動けないままで

ああ 何故君は神の踊り子
白い花びら 空に舞った

言葉すら届かなかった
この腕では短すぎた
地に伏せたまま動けずに
嗚咽噛み殺して
ああ 少女を返して下さい
何もかもなくしていいから
無情な雨に打たれながら
恨むこともできず



想いが罪というのなら
甘んじて罰を受けましょう
だからどうかその笑顔を
もう一度だけ...

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

神の踊り子

神様の妻とされた一人の少女(踊り子)と少年王の物語。
曲が作りかけのまま止まっていたのを再生利用w


http://piapro.jp/content/m3jpjsf8d6yuhfo6

元ネタは昔作ろうとして挫折した恋愛シミュレーションのシナリオ。
確か宗教ものをつくりたくてこうなりました。
登場人物そっくりそのままレンとリンに脳内で置き換えて今に至ります。
なんという奴だ、私。



実は最初ヤンデレエンドを採用しようとしてやめたww

閲覧数:492

投稿日:2008/07/31 22:52:07

文字数:635文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました