S
キャンバスは何時しか
リアルと涙で汚れて(くすんで)いた
A
散々夢に見た
自由と恋の形
鋭い向かい風が散らしてく
A
ここに来る途中で
大事なもの落としたのに
荷物は重くなる一方だ
B
用意も準備も忘れて
延びて縮んで皺だらけになって
平らな道で躓いた僕を
紺碧の空が嘲笑う
S
突き刺して削ぎ落とした
赤い黒い昨日に
気付かれてしまわぬように
「綺麗な」色を塗り重ねる
C
筆は折れて 穂は固まって
使える絵の具が減っていく
ねぇ 教えてよ
早く大人になりたかった理由(ワケ)を
S
両眼から零れ落ちた
青い白い雫は
塗り重ねた色(うそ)を溶かした
「綺麗な」色はもういらない
識(し)りたいのはリアルの彩(いろ)
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