私たちが出会ったのは、2年前・・。
「すみません。道をお尋ねしたいのですが・・」
後ろを振り返ると、淡いピンクのワンピースを身にまとった少女が立っていた。
すこし涙目になっていて、今にも大粒の涙が零れ落ちそうになっている。
「はい。どこへ行きたいのですか?」
「えっと、お家への帰り道がわからなくなっちゃって・・・」
困った・・。
店や市役所などの建物ならわかるが、個人の家となると、私もわからない。
「家の近所になにかお店とかある?目印にでもなりそうな」
「うーん。どうだったかなあ・・」
見た目や仕草から、この女の子は中学生くらいかと思われる。
「そうだ!近くに公園がありました。名前はたしか・・『そらいろ公園』だったかな」
そらいろ公園か。
小さい頃よく行っていたので、場所ならわかる。
「じゃあ、そらいろ公園まで行けばわかるかな?」
「はい。お願いします」
そらいろ公園へ向かう間、私は少女とたくさんしゃべった。
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