景色美しいあの島を
あなたに見せてあげたいわ
今日も漁師が海に出る
波の間を舟が行く

まるでこのわたしも
あの中の一人みたいね
絶えず飛沫を浴びて
海で生きているかのよう

雄島のあまの袖こそは
かくも濡れたことでしょう
いつ乾くとも知れぬほど

こぼれる涙を受け止めて
濡れそぼった袖を 御覧なさい


並ぶもの無きこの袖を
あなたに見せてあげたいわ
今日も嘆きの恋ゆえに
尽きぬ涙に血がにじむ

たとえこのわたしが
海で生きていたとしても
きっと敵わないでしょう
比べものにならないでしょう

雄島のあまの袖だにも
濡れにぞ濡れたとしても
こうして色は変わるまい

あふれる涙に染められて
変わり果てた袖を 御覧なさい

ライセンス

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90.見せてあげたいこの袖を

見せばやな雄島のあまの袖だにも濡れにぞ濡れし色はかはらず(殷富門院大輔)

※「ノベルアップ+」及び個人サイト「篝火」でも公開中。

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投稿日:2022/06/12 13:43:02

文字数:312文字

カテゴリ:歌詞

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