色のないキャンバスの上、筆を向ける気力もなくて
また、憧れの色の在処から目を背け吐き出した
モノクロになった部屋で埃被るパレットの絵の具が何よりも強い色でこの首を絞める

だからまだ、逃げられずに許されること待っているだけ
消えなくて苦しくなる記憶が多くて痛いよ

過ぎ去った時の色が褪せないままなんて酷いよ
もうやめて、私のキャンバスからアナタ色だけ消して
モノクロ以外いらない　セピア色の世界にはさよならして

「アナタが描くシアンの絵が私はただたまらなく好きなの」
そう言うとあなたはただ笑ったまま泣いた

暗闇の中、思案の先も見えないならいっそもう
空の向こう　もう一度見れたらと思うと痛いよ

ねぇ、夢の中の色も褪せていくのなんて酷いよ
もうやめて、昨日見ていた色が今日はもう無いなんて
色がつかない世界はいらない　次に目覚めたら鮮やかかな？

重たくて仕舞ってたアナタの手紙を開いてみたの
大切に仕舞われた色、消し去らないでいたいよ

ねぇ、アナタが描いてた夢の色を消してしまうの、もうやめて、私の色でアナタのことを染め上げて
色がつかない世界はいらない　次に出会えたら彩るよ、鮮やかに