また同じ場所同じ風同じ季節に咲いた花が目の前にあり
僕も同じ服同じ靴同じ瞳で見つめたつもりだったのに
取り残された鈍色の心を体ごと引きずり家路を行く
いらないと決めつけ捨てたものはいつしか大切な人さえ奪い去ってく
手に入れたはずの自由はやがて新たなクサリとなって僕を縛る
希望に満ちた気持ちで撒き散らした種は
伸びすぎて増えすぎてもう手に負えない
自分がかわいいから傷つけた人の気持ちなんて 知らない
誰もいなくなった暗い部屋で
重いからだ横たえて
一人甘い夢を見る
今日捨てたあいつも夢見てたのかな なんてぼんやりそう思ってみる
あと何を捨てれば解き放たれる
あと何人裏切れば楽になれる
かつて自由と呼んでたクサリに繋がれ
出るはずない答えを求めている
目の前で美しく散る花と
首を締め上げるクサリの音が
暮れ始めた夕日に混ざって
静かに消えてゆく
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