ふとして　空を見上げる
照り付ける陽　手で遮って
何故か　声は静かで
風が流れる　音がするだけ

今ならどんな遠く
行ける気がしてるんだよ


飛行機雲を　くぐった先は
どこだっていい
見るもの全てが愛しく思える
そんな時が来たらいい

街中　落し物ばかり
掌からも　離れていった

「思い出忘れないで」
言われたこと忘れていた


飛行機雲が　広がっていく
いつか見たような
消えてった記憶の奥底
つつけば顔を出すかな

大人になるって難しいな
背伸びとは違うんだ


飛行機雲が　指し示す先
見たこともない
これから先の　長い旅路の
方位磁石になる




※平仮名バージョン


ふとして　そらをみあげる
てりつけるひ　てでさえぎって
なぜか　こえはしずかで
かぜがながれる　おとがするだけ

いまならどんなとおく
いけるきがしてるんだよ


ひこうきぐもを　くぐったさきは
どこだっていい
みるものすべてがいとしくおもえる
そんなときがきたらいい

まちじゅう　おとしものばかり
てのひらからも　はなれていった

「おもいでわすれないで」
いわれたことわすれていた


ひこうきぐもが　ひろがっていく
いつかみたような
きえてったきおくのおくそこ
つつけばかおをだすかな

おとなになるってむずかしいな
せのびとはちがうんだ


ひこうきぐもが　さししめすさき
みたこともない
これからさきの　ながいたびじの
ほういじしゃくになる