何時か人という存在は絶滅してしまうらしい。それはとても愉快だと言ったら、不謹慎だろうか。
僕は人という存在はなくてもよいものだと考えている。もし人が居なかったところで、困る人すらいなければ、救うべき誰かも存在しないし、抑、そんなことを考える存在がいないことを僕は知っている。だから、絶滅しようが繁栄しようがどちらでも良い。誰もいなくなれば、零になる。それはとても、きれいな世界なのではないだろうか。意思が存在しない世界。そんなものがあるなら、僕を迎えに来てほしい。
なんて。
そんなことはないと思っているくせに。ある筈がないから、望んでも叶わないから、必死に願う。なんと空虚な、なんと虚ろな物語。その中でも一番空虚なのは、僕という語り手。壊すために夢をみて、作るために滅ぼすような、僕という語り手は、それでも零にはなれない。なりたいと願うのはなれないから。壊したいと願うのは壊せないから。
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