ヒールの高い靴を脱いで駆け込んだ、
わたしの小部屋へと。
伸びすぎた爪が鋭くて、知らぬ間に
貴方を引っ掻いた。

涙を静かに湛えて、
つるりとマニキュアを塗って
そういう繰り返しを愛と呼びましょう。

シーナ、
この世でいっとう美しいのはその体だと
嘯いてご覧。
シーナ、
なんにもないこの世界だからこそ、飛べるわ。
嘘なんかじゃない。
シーナ、孤独の残滓に目を閉じて。

少しの躊躇いから触れてしまうまで、
ほんのひと呼吸で、
叩き付けられるようにして靡く髪、
呼ばれて振り向いた。

心を静かに湛えた大人であるならばこんな、
一縷の望みなどは持たずにいられた。

シーナ、
この世でいっとう恐ろしいのは別れの時だと
嘯いてご覧。
シーナ、
なんにもないこの世界にも朝は訪れる。
嘘なんかじゃない。
シーナ、指の震えに気づかないで。

終わりや別れは前提条件で、
その中で愛を頼りに進むから、
体を抱くのは悲しみだけじゃない、
そう教えてくれたのは貴方だから、
わたしは永遠なんか欲しくないわ、

シーナ、
この世でいっとう美しいのはその体だと
嘯いてご覧。
シーナ、
なんにもないこの世界だからこそ、飛べるわ。
嘘なんかじゃない。
シーナ、永遠なんか、欲しくないわ。

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シーナ

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投稿日:2012/11/14 05:58:20

文字数:535文字

カテゴリ:歌詞

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