ズドン
自分が仕掛けたことを忘れ
女はピクリとした
案の定うまく行ったようだが
女の面にはまだ足りぬ喜びと達成感が浮かんでいた
元の恋人の容体など
泥岩の一粒の大きさよりも考えていなさそうな顔で風呂場へと歩く
風呂場に行って
目の前にはあの憎たらしい男がいる
女はそれを今すぐに殺したくなってきた
だが女にはそれを殺すべき場所があった
それは
***だった
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男はある夢を見ていた
男は暗闇で寝ている
というより横になっている
不安になった男は起き上がろうとしたが
四肢は微々たる動きも見せない
焦って目の前を見ると
女がいた
その目は紅く
よく見えないが口は不気味に開き
そして手と思わしき物には
包丁が鎮座していた
男は当然叫んだが
所詮夢なので声という物にはならなかった
そして
女は腕を振り下ろす
危機一髪のところで目覚めた男の体は
大量の汗と異常な熱を纏っていた
夢とはいえかなりの酷悪なものを見せられた男は
未だにうなされ目を瞑ったままだ
だが
眉間に感じる気配はただならぬ感じである
男が目を開けると・・・
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女は
憎しみを糧に男をベッドルームまで運び終えた
そして
懐の風呂敷から包丁と怪しげな注射器を出した
そうしてから
男を処刑場であるベッドに乗せてあげた
あらかじめ運んでおいた固定具で男の四肢をロックする
勿論仰向けにやった
(コイツは咽喉部刺傷で大量出血性ショック死でいいか・・・)
狂気じみた決意を固め女は
包丁を男の喉に近づけた
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第二部ここまで
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