A
見えないのは
この厚い殻に
覆われてるから
未知の雛
癒えないのは
心ひとりきり
そっと傷口に
罅が
B
舐めあう過去なら
未練とともに沈めて
夜明けを目指すなら
閉じた瞼赦し
絆された世界に
S
私は孵化するの
無垢に鳴る鼓動
その羽は空を識る
焦がれたのは暁
還る想い
返す未来
さよならを今
最後の微熱添えて贈るわ
A
愛したのは
理想の嘘つき
溺れ悦んだ
無知な雛
愛されたら
なぜか虚しさに
もっと空っぽな
穴が
あいて
B
消えない痕なら
切り落としてもう燃やして
忘れられないなら
灰さえ撒き散らし
壊された世界で
S
私は孵化するの
もう一度だけ
その羽は空を往く
惹かれたのは唯一
代わりのない
欠片こぼし
さよならを今
綺麗な思い出にして
深海に眠らせるから
ラスサビ
刷り込みの
愛のうえ
囀る雛は
それでも至福の
空に鳴くの
——ひらがな——
A
みえないのわ
このあついからに
おおわれてるから
みちのひな
いえないのわ
こころひとりきり
そっときずぐちに
ひびが
B
なめあうかこなら
みれんとともにしずめて
よあけとめざすなら
とじたまぶたゆるし
ほだされたせかいに
S
わたしわふかするの
むくになるこどお
そのはねわそらおしる
こがれたのわあかつき
かえるおもい
かえすみらい
さよならおいま
さいごのびねつそえておくるわ
A
あいしたのわ
りそおのうそつき
おぼれよろこんだ
むちなひな
あいされたら
なぜかむなしさに
もっとからっぽな
あなが あいて
B
きえないあとなら
きりおとしてもおもやして
わすれられないなら
はいさえまきちらし
こわされたせかいで
S
わたしわふかするの
もおいちどだけ
そのはねわそらおいく
ひかれたのわゆいいつ
かわりのない
かけらこぼし
さよならおいま
きれいなおもいでにして
しんかいにねむらせるから
ラスサビ
すりこみの
ああのうえ
さえずるひなわ
それでもしふくの
そらになくの
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想