†過去編†
「姉さん、いる?」
ドアをノックして、返事を待つ。
「入っていいわよ。」
ドアを開けて中に入る。
「…話があるんだ。」
「前の話の続きね。いいわよ。」
「姉さんが吸血鬼になったのは、いつ?」
「んー、今のメイトより少し幼いくらいかしら。」
驚いた。
そんなに前からだったのか。
「毎日、血を飲んでるのか?」
「毎日じゃないわ。2週間に1回くらいかしら。」
「思ったより、少ないんだな…。」
「そんなものよ。」
「じゃあ…」
それから、俺は色々と質問した。
姉さんはそれに丁寧に答えてくれた。
それでわかったことは、吸血鬼は俺達以外にもいること。
その吸血鬼の中には、同族(吸血鬼)を殺す奴もいること。
人間が吸血鬼を殺す組織が存在していること。
吸血鬼は最低でも、1ヶ月に1回は血を飲まなくては生きていられないこと。
………他にもたくさんある。
でも特に重要なのは、これくらいだ。
「あ、そうそう。最近、仲間が出来たの。夜に紹介するわね。」
「…仲間?」
「そう、吸血鬼の男の人よ。」
「…そうか。」
俺と姉さん以外の吸血鬼が近くにいたのは驚いたが、少し楽しみだ。
辺りが真っ暗になった。
そろそろ呼びに来るはずだ。
「メイト、起きてる?」
ドアをノックする音がしてから、姉さんの声が聞こえた。
「起きてるよ。」
返事をしてドアを開ける。
「彼が来たの。紹介するから私の部屋に来て頂戴。」
俺は姉さんに連れられて、その“仲間”のところに向かった。
「連れて来たわよ。」
姉さんの部屋のドアを開けると、体中と言ってもいい程に包帯を巻いた男がいた。
「…姉さん…この人、大丈夫なのか?」
「ん、包帯のこと?大丈夫。怪我じゃなくて、ファッションみたいなものよ。」
そう言って姉さんは笑った。
ファッションって……変わった趣味だな。
「彼が仲間の帯人よ。…メイト、挨拶。」
「…よろしく。」
俺がそう言って頭を下げようとすると、帯人が苛立った声音で言った。
「メイコから離れて下さい。」
…何だ、コイツ…。
人が挨拶してるのに、それを無視とか…。
「た、帯人?どうしたのよ?」
少し慌てながら、姉さんが声をかけた。
「どうもしてません。ただ、メイコの隣にいるのが許せないんです。」
……………あぁ、そう言うことか。
「…俺、端にいるから。」
そう言って俺は扉の近くに移動した。
「え、えぇ。」
姉さんはさっきの帯人の発言の意味がわかってないようだった。
「帯人、紹介するわね。彼が私の弟のメイトよ。」
俺は無言でお辞儀をした。
顔をあげると、帯人が俺を睨んでいた。
「…よろしくお願いします。」
帯人はそう言って、俺から目を反らした。
正直言ってかなりイラつく。
俺と姉さんで態度変わり過ぎだろ。
姉さんはそのことに気づいてないようだけど。
「じゃあそろそろ話し合いとかしましょう。」
俺達は姉さんの提案を受け入れた。
その話し合いは遅くまで続けられた。
†続く†
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