歌姫戦士ボカロボット第3話

「でも、もうあの時から、4年以上経ってるんだね」

「そうだね。ララちゃん。でもどうしたの?いきなり」

「キョウちゃん。いや?折角休みだから、今までの整理も兼ねて回想してみようかな~って」

今、私とキョウちゃんは、メモリールームに居る。此処は、今までのメモリーディスクのいっぱいある場所で、私が此処で生まれてからの事も、沢山メモリーディスクがある。

「私も、ソウも、ララちゃんと出会っていっぱいあったしね」

(そうだな。本当に、色々あったし、おさらいしてみるか)

「じゃあ、まず、ユア姉のこの、最初のメモリーディスクから」

―そう、それは、4年位前に、この島で最初に起こった。私達が戦いに入る事のきっかけとなった。
あの、戦いの記録を―

4年前 エンジェ星。

「お父様!お父様!」

ゴウゴウと燃え上がる火の中、12歳の少女、ユア・ルリカ・ドリームは、火の中に倒れる父を見ていた。

「ユア、お前はミアとリアを連れて、ルアの、お前の母の居る地球に行くんだ」

「お母様の居る・・・・・」

「ああ、そうだ。そして・・・・・ぅ!」

「お父様!無理なさらないで下さい!」

「大丈夫、ユア、お前なら、地球に行って、UTAU達の目を、覚まさしてくれ・・・・・」

その言葉を言った後、ユアの父親は絶命した。

「お・・・・お父様?お父様!お父様!!!!」

ユアは突然の事態に混乱する。

「お姉ちゃん、ねえ、お父様は、どうしたの?眠っちゃったの?」

まだ、何も分からない、幼い4歳の妹、リアは聞く。

「お父様は・・・・・・・。はい、もう、覚めない眠りにつきました」

「そうなの、もう、覚めないの?話す事も出来ないの?」

「リア・・・・・」

そして、リアよりはやや大人びているが、まだ幼いユアの妹、ミアが言う。

「…もう、お父様とは、話も出来ないし、遊ぶ事も出来ないし、一緒に居る事も出来なくなってしまったんです」

幼い妹に現状を説明する。それは、ユアにも苦しい事だった。

「私達は、お父様の遺言どおり、地球にいってお母様達と会って、UTAUの目を覚まさしてあげないといけません」

「じゃあ、地球に帰るの!?」

リアが、ユアに聞いた。
久々に母親に会えることを嬉しく思っているのであろう。
ユアだって、このような状況でなければ地球に行く事を素直に喜べていた。

「はい、そうです。ミア、お願いできますか?」


「うん、お姉さまの頼みなら、じゃあ行くよ」

そして、幼い少女達は、炎に包まれるエンジェ星を見送りながら、生まれ故郷の地球へ向かった。

続く

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

歌姫戦士ボカロボット第3話

やっとプロローグ終わって本編突入です。
いきなり本編が回想ですが、そこは気にせず。今回はキョウちゃんとソウ君借りました。

2013/4/2
書き直ししました

閲覧数:86

投稿日:2013/04/02 18:42:12

文字数:1,108文字

カテゴリ:小説

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  • 瓶底眼鏡

    瓶底眼鏡

    ご意見・ご感想

    お邪魔です!

    設定によればUTAUは敵だった筈……その目を覚まさせてくれとは一体どういう事なのでしょうか?気になります。

    2011/07/02 07:42:16

    • sinne-キョノリ@戻ってくる努力中

      sinne-キョノリ@戻ってくる努力中

      瓶底眼鏡さんへ
      その事は・・・・・・、言うと軽?くネタバレになります。ていうか、この話のラスボスに関係しちゃうんで、この場では言えません!すみません。
      まあ、一応の説明だと、ユアの父は、UTAUを敵だと信じたくない。という言葉があるんです。
      実はまだこの話に出してないけど、ユアには、4つ上の姉が居ます。
      そしてUTAUを作ったのが・・・・・・。
      此処から先は、まだまだ先の話だと思います。
      次回も楽しみに!

      2011/07/02 07:47:30

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