ユア視点

『悪UTAUが出現、直ちに皆さん出撃してください。オリジナルUTAUの気配は無いという事です。恐らく、悪UTAUしかいないかもしれません。ただし、もしかしたら後で出てくる可能性もあるので、十分に気をつけて行動してください』

「分かりました。実衣さん。リア、ミア…いけます?」

『お姉様、私達は準備万端ですよ』

既に機械へと変形しているミアは、コックピットを開いて入って出撃できる状態になっていました。

「じゃあ、リア…行きましょうか」

「うん!ミアお姉ちゃんも、ユアお姉ちゃんも頑張ろう!」

「…ユア・ルリカ・ドリーム…出撃します!」

私達は、出撃準備を整え、出撃しました。

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ミク視点

「…うろたんだーグリーン…?」

「うろたんだーオレンジ?」

「うろたんだーイエロー…」

「うろたんだーピンクね」

「うろたんだーレッド…ねえ…じゃあ、私がリーダーなのかしら?」

「俺はうろたんだーブルー!ちなみに俺がリーダーだ!」

それぞれ渡された台本には、そう書いてありました。
うろたんだーというのは、本格的に戦隊物を意識してるようで、私達はそれぞれ色を振り分けられていた。
私はグリーン、リンちゃんはオレンジ、レン君はイエロー、ルカ姉さんはピンク、メイコ姉さんはレッド、カイト兄さんはブルーだった。

「ああ、私もう誕生日なのに…私に拒否権は無いの?」

「ない!」

カイト兄さんに聞いたら即答だった。
何だか怒りがこみ上げてきましたが、この怒り何処で発散しましょうか?

「殴りたいです。殴って良いですか?」

「私が許可するわ」

「じゃあいきます」

メイコ姉さんから殴って良いと出たのでとりあえずカイト兄さんを殴りました。

「まったく、何考えてるんですか!なんですかうろたんだーって!」

「げぶごはあっ!」

『すみません~、うろたんだーっていうのはどうでもいいのですが、早く出撃しないと、敵の数が多いです~』

「分かりました。菜理さん。…しかたないわ、もう付き合ってやるわよ!」

メイコ姉さんが菜理さんからの通信を受けて、出撃する事になりました。

「あ、やるからには私が主役ね。バカイト」

「え、ちょめーちゃんそれは…」

「私が主役よね?」

「すみませんでした、めーちゃんがリーダーでお願いします」

メイコ姉さんの言葉にカイト兄さんは反論しようとしたものの、やはりカイト兄さんはメイコ姉さんに勝てないようでした。

「じゃあ、卑怯戦隊うろたんだー、出撃!」

「「「「ラジャーっ!」」」」

「ねえ4人とも俺のときより勢いよくない?」

カイト兄さんが何か言っていた気がしますがスルーします。

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ユア視点

「マイちゃん、ミク達がいないんですが…」

「私にも分からないよ~っ!でも、とりあえず敵がおおい!」

私はマイちゃんにミク達の事を聞いてみてもまだ来てないという答えしかかえって来ませんでした…。
恐らく、先程のうろたんだーという企画の話なんでしょうが、それにしても遅すぎる気が…。

『キャハハハハハッ!』

「まったく、ちょこまかと~っ!」

「ミラーさん落ち着いてください!」

ミラーさんも大勢居る悪UTAUに苦戦しているようでした。

「皆!待たせたわね!」

「…その声は…」

聞き間違える筈もない声でした。
その声がした方向に全員が目を向けました。其処には…。

メイコさんを筆頭に、戦隊物のような服装をしたミク達がスクリーンに映し出されていて、その後ろには、見たことも無い機体がありました。

「え…?」

「な、何だそれ…」

「…レイン様、あれはどう反応を返したら良いのですか?」

「う~ん、リオ、あれは一応『だ、だれだきさまらはあっ!』って感じで反応したほうが良いんじゃないかしら?」

「レイン様、それは敵の反応じゃないのかな?」

『…きゃっほーっ!手助けした甲斐があったわ~っ!』

『ちょっ実衣さんが手伝ったんですかあれ!?だから道理でスーツとか着てると思った…』

『俺もあれは予想外だよ…。誰か知ってるのいたか?』

戦闘に出ているリユウ、ノイズ君、リオ君、レインさん、マキ君…そして、今は機体が壊れていてオペレーターをしているミユウやボイスまでもが引く事態になりました。

「…だからやりたくなかったのよこのバカイトーっ!」

「そうですよ!何だかしらけちゃいましたよ!」

「まあ、私はこのロードローラーがあればいいんだけど…」

「この台詞は…無いな」

「…貴方の枕腐ったマグロにしますよ?」

メイコさんやミク、リン、レン、ルカさんにまでカイトさんは言われる始末でした。

「ちょっと今までよかったのに、今から登場シーンの台詞なのに!」

カイトさんが弁解するも、周りの目はカイトさんに向いていて、無言が怖かったです。

「じゃあいくわよ!うろたんだーレッド、メイコ!」

「えー…うろたんだーグリーン…み、ミク…」

「うろたんだーおれんじりん(棒)」

「うろたんだーいえろーれん(棒)」

「うろたんだーピンクルカ」

「うろたんだーブルーカイト!」

「6人揃って…」

「「「「「「卑怯戦隊、うろたんだーっ!」」」」」」

「ただいま参上!」

シーン、という効果音の合うような沈黙が流れ…。

『ワ、ワー、ウ、ウロタンダーダッテー…』

知能が無い筈の悪UTAUにまで空気を読まれる始末でした。

「寂しい人だね、カイト兄さん」

ミクは、そうカイトさんに告げました。

「俺には見方は居ないのかーっ!」

「ああもう、とりあえず戦闘に参加してください!!!」

私は遂に痺れを切らして叫んでいました。

『ったく、てめぇらはよくそんなんしてられるな~。悪UTAUをさっさと倒せ!今日は色々あるからな。てめぇらに裂いてる時間はねぇんだよ!』

『あっちょっアクア・・・。何してるんだよ!』

『ミユウ、良いだろ別に』

『もう、ミユウちゃんもアクアちゃんも、何してるの!』

アクアとキョウちゃんもオペレーター室にいたんですか…。
まあ、あの3人の言ってる事は正しいんですがね。

「とりあえず、うろたんだーだかう●こた●なのか分かりませんがちゃっちゃとやっちゃってください!」

「「「「「それ一国のお姫様が言っちゃ駄目!!!!!」」」」」

『コワセ、コワセコワセコワシチャエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエっ!』

「うろたんだー合体!」

メイコさんが叫んで、6人の乗っている機体は一つに合体していきます。

「ゆれる~っっっ!」

「酔う…」

「リン、大丈夫か?うえ…」

「…」

「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ!」

「うおおうううううわあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ!」

「って、全員酔ってるみたいですが大丈夫なんですか!?」

『あっ、ゴメーン☆そこらへんかんがえてなかった』

「実衣さあああああああああああんっ!」

******お見苦しい場面が流れたため、合体シーンは割愛します****

「さ、さあ…ここからは…う…うろたんだーが…お、お相手…よ…」

「轢いてやる…轢いてやるぅうぅ…」

「メイコ姉さん、リンちゃん、ムリしないで!」

「メイコじゃないわ、今はうろたんだーレッドよ…」

『だからさっさと倒せって!』

「分かりました、アクア…。メ…レッドさん、ブルーさん、マニュアルにある必殺技のコマンドをしてください」

「分かったわ、ピンク。ブルーもさっさとやる!」

「あ、う、うん…うろたんだー必殺技コマンド入力完了!」

カイトさんがそう叫びました。

「ネギセット!」

ミクから、何かアイテムをセットしていくらしく、何だかそこから不安しかないです。

「ミカンセット!」

「バナナセット!」

「日本酒セット!」

「マグロセット!」

「アイスセット!」

そして、うろたんだーは手にバズーカを構えました。

「「「「「「6つの神器よ、我らに力を与えよ!」」」」」」」

「卑怯戦隊うろたんだー、スペシャルバズーカ!」

「「「「「「発射!」」」」」」」

そう言い放った瞬間うろたんだーの持っていたバズーカから大きな6色の光が放たれました。

「ちょっ!危ないってぇぇぇっ!」

「間一髪ね…それにしても無茶するわね」

「レイン様ぁぁぁ…」

『てめぇらは馬鹿かっ!味方まで巻き込むつもりか!』

『アクア、あまり暴走するな!』

スピーカーの向こうから痛そうな音が聞こえたのは無視した方が良いですよね?

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ミク視点

そんなこんなで、一応悪UTAUは倒せたのですが…。

「まったく、何をしてるんですか、後もう少しで怪我人が出るところだったんですよ!」

「すみません…」

カイト兄さんとメイコ姉さんはユアさんに怒られていました。
メイコ姉さんは微妙にノリが良かったせいで、カイト兄さんは今回の事件の総ての根源という事で、滅多に怒らないユアさんが怒っているのでした。

「それと、お母様?」

「…な、何かなー…ユア」

「お母様や実衣さん、十五さんも協力していた、という事なんですが?」

「…」

「はあ…怒るのは勘弁しますから、手伝ってください」

「え、何を…」

「今日は何の日だと思ってるんですか!じゃあ、メイコさん、カイトさん、2人もお願いします」

「「え」」

「いいから早く来て下さい!」

そして、5人はユアさんに連れて行かれたのでした。

「それにしても、今日って、何の日なの?キョウちゃん」

「えっ、何で私に聞くんですか!?」

「いや~、其処にいたし」

「え、えと…失礼しました!」

「あ、キョウちゃん!…仕方ないなぁ…リンちゃん…も居ない。あれ?皆何処行ったの?」

気付けばこの部屋には誰も居なく、誰を呼んでも誰も出てきませんでした。

「どういう事…ん?」

私は、テーブルの上においてあった紙切れを拾いました。

「えっと…『初音ミクへ、その部屋に誰も居なくなったなら、食堂へ来なさい。貴方に今日が何の日か教えてあげます』…?」

私は、そのとおりに、食堂へ行きました。

そして、其処には…。

『ハッピーバースデイ!初音ミク!』

「ひゃっ!」

そこには、ウエディングケーキの様なバースデイケーキと、食堂に集まったみんながいました。

「ミク姉、今日誕生日でしょ?ルル君やキリアちゃんが居なくて寂しいけど、ミク姉の誕生日は祝いたいなーってクオ兄が」

「ちょっ言うなよ!…ミク、誕生日おめでとうな」

「…クオ君、有り難う!」

食堂にはずらりと料理が並んでいて、誰が作ったのかキョウちゃんに聞いてみると…。

「ああ、ユアさんとかミリさんとかアクアちゃんとかが作ってたよ。私も手伝おうと思ったんだけどソウとアクアちゃんに止められて…なんでだろうねー」

「ああ、そうなんですか…」

そういえば、前はルル君の料理の事も、ララちゃんとかが必死で止めてたような…。
2人の料理の腕って一体…?

「とりあえず、みんな有り難う!」

今日は、最高の誕生日になりそうです。

39!

続く

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

歌姫戦士ボカロボット第37話

ミクちゃん5年目おめでとう!
長くなったwうろたんのくだりが長すぎたw次からはルル&キリア編兼ユアの友達編です。

次回予告
イアル「……俺達は、キリアちゃん達を探して地球の日本についた…。其処には、俺とユアさんとアクアとキョウちゃんの4人で来た。其処でも、悪UTAUがきて…次回「日本首都大乱戦」…眠い…」

閲覧数:86

投稿日:2012/08/31 18:20:40

文字数:4,784文字

カテゴリ:小説

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