騒ぐ、胸の奥底
右手 名残惜しげに
ここにない誰かのぬくもりを

朝に目を背けても
記憶 手繰り寄せても
夢の中消える 誰かの手

深く沈み込んだ 眠りの世界
どこまで続く闇の果て
出口探しながら 凍える体
「たすけて」息もできない

まだ明けない 夜の海の底
手を伸ばした
夢のはじまりの日

触れる、腕のぬくもり
孤独 溶かし尽くして
何よりも求めた安らぎで

心 塗り替えていく
やがて 満ちては消える
夢の中だけの 誰かの手

リアルばかり並ぶ クリアな視界
いつまで続く昼下がり
誰か探しながら 彷徨う心
「たすけて」息が苦しい

まだ逢えない 夢の中の君
目に焼き付け
夜を待ち焦がれた

落ちる、暮れの夕闇
飛沫 もどかしく散り
どこまでも広がる紅を

水面 右手かざした
鏡映しの空へ
届くはずのない 誰かまで

瞬く星 海の底 駆ける
繋いだ手と手を振り上げて

囁く声 銀の泡 描く
誰かの微笑み見せて

明ける、夜の奥底
涙 ひさしく忘れ
いつまでも燻るぬくもりで

閉じる、夢の後先
欠片 集めてもまだ
届くことのない 誰かの手

また――

騒ぐ、胸の奥底
右手 名残惜しげに
ここにない誰かのぬくもりを

朝に目を背けても
記憶 手繰り寄せても
夢の中消える 誰かの手


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S1
さわぐ むねのおくそこ
みぎて なごりおしげに
ここにないだれかのぬくもりを

あさにめをそむけても
きおく たぐりよせても
ゆめのなかきえる だれかのて

A1
ふかくしずみこんだ ねむりのせかい
どこまでつづくやみのはて
でぐちさがしながら こごえるからだ
たすけて いきもできない

B1
まだあけない よるのうみのそこ
てをのばした
ゆめのはじまりのひ

S2
ふれる うでのぬくもり
こどく とかしつくして
なによりももとめたやすらぎで

こころ ぬりかえていく
やがて みちてわきえる
ゆめのなかだけの だれかのて

A2
りあるばかりならぶ くりあなしかい
いつまでつづくひるさがり
だれかさがしながら さまようこころ
たすけて いきがくるしい

B2
まだあえない ゆめのなかのきみ
めにやきつけ
よるをまちこがれた

S3
おちる くれのゆうやみ
しぶき もどかしくちり
どこまでもひろがるくれないを

みなも みぎてかざした
かがみうつしのそらえ
とどくはずのない だれかまで

C
またたくほし うみのそこ かける
つないだてとてをふりあげて

ささやくこえ ぎんのあわ えがく
だれかのほほえみみせて

S4
あける よるのおくそこ
なみだ ひさしくわすれ
いつまでもくすぶるぬくもりで

とじる ゆめのあとさき
かけら あつめてもまだ
とどことのない だれかのて

また

S5
さわぐ むねのおくそこ
みぎて なごりおしげに
ここにないだれかのぬくもりを

あさにめをそむけても
きおく たぐりよせても
ゆめのなかきえる だれかのて

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

オーバーチュア

かぎしっぽ様の楽曲「オーバーチュア(仮)」への応募作です。
https://piapro.jp/t/w1Xc

夢の中だけ出逢う誰かに救われてからか、恐れていた夜を心待ちにするようになったというストーリーで書きました。

閲覧数:63

投稿日:2024/10/29 19:52:39

文字数:1,257文字

カテゴリ:歌詞

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