~フォーゲット・ミー・ノット~
広い世界にただ一人、
名も無き少女が立っていた。
あたり一面銀世界。周りは紅く染まっていた。
その中に一人ぽつんと佇んでいる。
少女は少し小刻みに震えている。
瞳(め)には涙が流れていた。
右手には、キラリと光る十字架のネックレス。
左手の薬指には、愛する人から贈られた指輪が輝いていた。
少女はふと、気がついた。
愛するアノ人は何処?何故、私はココにいるの?
自分の足が赤くなるのも気にせず、少女は走り出した。
只、ひたすらに、、、。
何処にいるの?私を一人にしないで、、、
何も無い真っ白な世界を、少女は駆けていった。
愛するアノ人を探すために。
手が赤くなるのも、足が赤くなるのも気にならなかった。
何時間走ったのだろうか。少女は足を止めた。
そして
-少女の瞳に映ったのは-
「愛するアノ人の変わり果てた姿」
紫色の髪が、真っ白な顔によく映えている。
少女は、「彼」そっと抱きしめた。そして、、、
「今までありがとう。貴方のことは絶対に忘れない。愛してる。だから、貴方も・・・」
そう言って、彼の手の上に“わすれなぐさ”をそっと置いた。
それから数時間後、愛する「彼」の傍らで彼女もこの世から旅立った、、、
わすれなぐさの花言葉は「私を忘れないでください」
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