ゆるりー
ピアプロID: yurukarain
のほほんと生きる物書きです。
ギャグから真面目なものまでいろんなジャンルの小説を書いています。
…のはずが、最近はがくルカを書くことが多いです。
IN率低いです。
マイページ以外では「かなりあ荘」というコラボに出現します。
全体的にgdgdなものが多いです。
小説は、自己解釈もオリジナルもやってます。
だいたいはその場のノリで書いてます。
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作品に付けられたタグ
イチオシ作品
そのコラボと作品が消えたのでリメイクしました。
元データがない関係上、大まかな流れは彼の視点を参考に、一から書き直しました。
かなり変更されている部分があったり、セリフがたくさん増えていたりします。
長くなったので前のバージョンが後半です。
彼の視点:http://piapro.jp/t/Gh88
2011/10/01 初投稿
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最近の投稿作品 (278)
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【キヨリリ】まちがいさがし【キヨテル誕】
「私たち、別れようか」
散歩にでも行こうと誘われて、夜の公園のベンチにたどり着いた時に彼女は唐突にそう告げた。
「何がいけなかったんですかね」
「んー、特別嫌なことがあったわけではないけど、そろそろ限界かなって思ったんだよね」
「これ以上はいられないと、そういうことですか」
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Memoria --『Symphony』--
その記憶に確証が持てますか?
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目覚めたのは彼の部屋だった。確か彼と話していたら首元に何かを当てられて……、それで?
——“こんなところまで来るなんて、本当に馬鹿だな”——
最後に聞いた言葉を思い出す。そうだ、それで気を失ったんだ。
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【カイメイ】恋煩いの後味と【ハロウィン】
ねえ、もしも。あと一年で俺が大人になったら、あなたは振り向いてくれますか。
生徒のままでは、一人の男としてのスタートラインにすら立てないというんですか。
幼い子どもは、身近な年上の存在に恋をすることが多い。
そう言ってしまえば偏見かもしれないけれど、よくある話の一つではあると思う。俺もその多数の一人で、俺の場合は近所に住む少し年上のお姉さんがそうだった。
近くだから、俺が通りかかる度に挨拶をしてくれて、時々一緒に遊んでくれもした優しい人だった。俺が落ち込みながら歩いていると話を聞いてくれたし、ハロウィンの時期は「もらったお菓子のおすそ分け」と言いながら俺に菓子をくれた。都会の学校に行くから、と笑ってある日突然どこか遠くへ行ってしまったけど。
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【キヨリリ】影を踏むばかり【Lily誕】
それはただの思いつきだった。
保育園からの長い付き合いだけど、ずっと同じ関係性のままではつまらないから、何かの真似事をしようと言ったのは高校二年の夏だった。何かって何を、と彼が笑うので、私は真っ先に思いついたことをそのまま口にした。
「コイビトとか?」
「恋……いやいや、ちょっと待ってください」
「だって私も清輝も恋人いないじゃん。好きな人がいたらごめん、この話は聞かなかったことにしてね」
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【がくルカ】拍手と喝采【がく誕】
眠らない街、高みを目指して競い合うスタッフたちは、裏では仲がいいとは限らない。社会勉強とバイトを兼ねてやってみよう、と俺を誘った友人はもうすっかり鮮やかな照明と名声に彩られたこの世界に馴染んでいるようだ。
一方の俺は、次々に注がれる度数も値段も高いアルコールの量に慣れず、せっかくの休憩時間を手洗いの個室で潰す有様。
以前までは合コンに行くにも一人では心細いなんて言っていた友人は、フロアに出ればそんな面影なんてきれいさっぱり消し去って、夢の一夜を演出するキャストのひとりになる。俺は店ではまだ笑顔を取り繕えているつもりだが、友人ほど切り替えがうまくはない。
そもそも。一番の相手だからと交わされる言葉には嘘しか混じっていないし、その都度相手の変わるお姫様のエスコートが得意、と言えるほど話術に自信もない。
短期のバイトのつもりだったのだ、この一ヶ月で酒やらストレスやらで荒れた胃が回復する兆しがない。性格上合っていないどころか、このままではしばらく寝込む羽目になる。そろそろ、やめ時なのかもしれない。
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【がくルカ】拝啓、となりの君へ
恋をしている。こう言うとフィクションの物語に影響を受けすぎかと笑われそうだけど、ある日突然彼のことを異性として気にするようになってしまった。
昔から同じことをやっていたくせに、たまたま触れた彼の手のひらが記憶にあるものよりもずっと大きくて男らしいなと感じて、そうなると腕まくりをしたときにうっすらと浮かぶ血管も、軽く頭を振った時に揺れる紫の長髪も、見慣れているはずの全てに翻弄された心臓は早鐘を打つことをやめない。
ただの幼なじみで、友達より家族のような距離感がずっと続くと思っていたのに、まさか別の種類の『好き』を抱いてしまうなんて。俗に言う恋人のような関係になったとして、それに準ずる行動を取れるかは正直に言ってわからない。だけど例えば好きな本を読んでいて、隣で一緒に文字を追いかけたり、出かける時は手を繋いでみたり、なんて行為には憧れてしまう。その相手が彼だったら、と想像しては枕に顔を埋めて叫び出したい衝動に駆られるけど。
隣に座っていても突然距離を取ってしまったり、目が合っても気が気でなくて目を逸らしてしまったり、急に態度が変わったはずの私に彼は何も言わない。少しは変だなって気にしてもいいんじゃないか。かと言って面と向かって指摘されたら戸惑うだろうけど。
いつまでも私だけがドキドキするのは癪だ。私が今味わっている分の一割ほどでもいいから、逆にドキドキさせてやりたい。多少なりとも同じ感情を抱いてほしいと願うのは私のエゴだ。
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【がくルカ】Future【1】
君はもういない。
君はもう、私の前から姿を消してしまった。
君が何処へ行ってしまったのか。
君がどうして消えてしまったのか。
その理由を、私は一生知ることができないのだろう。
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【カイメイ】Plus memory【7】
友人につられてその空き教室に足を踏み入れたとき、浮かび上がった光景があった。
出席番号が一つ違う彼女は、いつも前の席で笑顔で話しかけてきたんだ。
……その空き教室に入ったのは初めてなのに、なぜか茶髪の女の子の笑う姿が頭から離れない。
立ち止まるオレの意思なんてお構いなしに、フラッシュバックは続いてゆく。
手紙のやりとりをした。
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【がくルカ】memory【31・終】
記憶の中の彼へ
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『空き教室で待ってる』
それだけ書かれたメモを握りしめて、私は教室の扉を開いた。カーテンの引かれた教室で、彼が背を向けて立っていた。
「来たね」
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【がくルカ】ゆく年を思う
玄関のドアが閉じた音を聞いて、眠気に閉じかけていた目を開く。ごろんと転がっていた体勢をそのままお見せするわけにはいかないので、さっと上半身を起こすと、丁度彼がリビングにやってくる。
「ただいま。寒かっただろう、体調は崩していないか?」
「おかえりなさい。大丈夫でしたよ。私は部屋で温まっていましたから」
「それはよかった。そうだよなあ、こんな日はずっと部屋に篭っていられたら最高だよなあ」
「買い出し、任せてしまってごめんなさい」
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【がくルカ】夕映えの君
平凡な人生を生きてきた。
映画なら、スタッフロールが流れ始めた瞬間に席を立つような。ミステリー小説なら、中盤で犯人が分かってしまうような。プラスチックのカップ一杯のコーヒーなら、飲み終わった後のカップに氷が半分以上残されているような。
他人にわざわざ語ることもないほど、特別な出来事を人生に刻んできたわけではない。万人に共感されるような前向きな日々を過ごしてきたわけではない。
毎日同じことの繰り返しで、何にも染まらない無色透明な日常。
そんな俺の日常は、ある日突然色付いた。
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Memoria --『Serenade』--
もう自らの存在を証明する手立ては失った。
あとは生きるか死ぬかを選ぶだけだ。
そうすれば、余計なことは考えなくてもいい。
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【がくルカ】Plus memory【6】
「やあ、久しぶりだね」
私は目の前の光景に目を疑った。
最後の授業を終えたその日、卒業前に一度景色を見ておきたいと屋上に行ったら、神威先生が柵にもたれかかっていたのだ。しかも白衣も着ていなければ眼鏡もしていない。それに、「久しぶり」なんて言葉はおかしい。
「……毎日授業では顔を合わせているはずなんですが?」
「あっ、そうか。んー、この格好だとわかりやすいと思うんだけどなー」
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【カイメイ】背中合わせの温度【ハロウィン】
その夜、きっと僕は疲れていたんだろう。
まともな教育も受けていない僕は定職には就けず、日雇いの仕事で得たほんの僅かなお金と疲れ切った体だけを抱えて、その日寝るための地面を探して路地裏をさまよう毎日。
その日だって、廃棄されたパンでもないかとパン屋がある通りに向かっていただけだった。
「もう、なんでそんなにしつこく追ってくるのかなあ!」
店の前で複数の人間に追われている黒ローブのひとが僕に勢いよくぶつかって、貧弱な僕はそのまま地面に倒れ込んでしまう。
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【キヨリリ】わたしの居場所【Lily誕】
その日、私は初めて一人になった。
きっかけは些細なことだった。唯一の家族である兄と口喧嘩になり、頭にきた私は部屋に戻り、リュックに荷物を詰め込んで家を飛び出した。
リュックの中身は一日分の着替えと財布くらいのもの。せめて今日一日くらいは、兄の顔を見たくないと思った。
勢いで飛び出してきたものの、一日泊めてほしいと頼めるような友達はいないことに気がついた。
昔から仲のいい友達はいる。今の友達は社会人か大学生、だけど今まで一度もお泊まり会などしたことがなかった。突然押しかけて一晩お世話になる、そんなことはとてもできそうにない。
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約束の日まで【がく誕】
「流れ星が流れている間にお願い事をすると、それは叶うんだって」
かつて彼女から聞いたその話を、今更思い出したのはどうしてだろう。
流れ星を確実に見る方法は流星群の情報を調べることで、次に大きな流星群が見られるのは、八月十二日のペルセウス座流星群。だけど、大量に夜空を流れ落ちる星屑にかける願いは、本当に叶うのかどうか疑問になる。数少ない一つの希望に祈る方が、本当に大切な願いを選べるんじゃないだろうか。
『……明日の天気は、晴れのち曇りでしょう』
車内のラジオは、お気に入りの番組が放送終了し、次の番組に移るまで天気予報を告げている。明日が晴れようが雨が降ろうが、今の俺には何の関係もないのに。