タグ「MEIKO」のついた投稿作品一覧(77)
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ねえ、もしも。あと一年で俺が大人になったら、あなたは振り向いてくれますか。
生徒のままでは、一人の男としてのスタートラインにすら立てないというんですか。
幼い子どもは、身近な年上の存在に恋をすることが多い。
そう言ってしまえば偏見かもしれないけれど、よくある話の一つではあると思う。俺もその多...【カイメイ】恋煩いの後味と【ハロウィン】
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友人につられてその空き教室に足を踏み入れたとき、浮かび上がった光景があった。
出席番号が一つ違う彼女は、いつも前の席で笑顔で話しかけてきたんだ。
……その空き教室に入ったのは初めてなのに、なぜか茶髪の女の子の笑う姿が頭から離れない。
立ち止まるオレの意思なんてお構いなしに、フラッシュバックは続いてゆ...【カイメイ】Plus memory【7】
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その夜、きっと僕は疲れていたんだろう。
まともな教育も受けていない僕は定職には就けず、日雇いの仕事で得たほんの僅かなお金と疲れ切った体だけを抱えて、その日寝るための地面を探して路地裏をさまよう毎日。
その日だって、廃棄されたパンでもないかとパン屋がある通りに向かっていただけだった。
「もう、な...【カイメイ】背中合わせの温度【ハロウィン】
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「ねえ、こんなトキメキは別に求めていないんだよ」
だから話し合おう、ね? 人間は何のために言葉を持っているの、そう、話し合うため。唯一ヒトだけが取ることができるコミュニケーションだもの、活用しないともったいないでしょう?
「君は私と一緒にいるのが嫌なの?」
「そうは言ってないよ、だけどかわいいきみ...【カイメイ】お願いを、きみに
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私には、幼なじみがいる。
控えめに笑う彼は一つ年下で、よく互いの家に遊びに行っていた。
彼は優しく、おとなしく、私がよくからかっていた。
彼の性格故にその本心を知ることもなく、私が社会人となっても、近すぎる関係は続いていた。
「やあ少年、今年もお困りの季節がやってきたようね」
「ねえめーちゃん、毎年...【カイメイ】恋とはどんな味でしょう【ハロウィン】
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夕暮れ時、黒板に刻まれたその文字列を、なかなか消すことができなかった。
この場所で、優しい声で、だけど決して私だけには向けられない視線。
彼の優しい笑顔は仕事のためだと、私は知っている。
それでも。彼には、私だけを見てほしかった。
彼とは、多分他の人と変わりない出会い方をした。
四月の教室で...【カイメイ】独占欲
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今日もベルスーズの入り口のベルが鳴る。
入ってきた人物はやはりいつも通りの冷めた表情で立っていた。
「いらっしゃい、深川さん」
「相変わらず繁盛してないのね」
「何を今更。深川さんこそ、ここのところ毎日じゃないか」
「いろいろあるのよ、いろいろとね」
深川さんは入り口から三つ目のいつものカウンター席...Distance【Ⅳ】
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あの日、彼が私に与えてくれたのは初恋でした。
だからこそ、得てしまったこの感情に、戸惑うことしかできないのです。
その春、私は地元から少し離れた高校に進学した。
父が二年間東京へ赴任することになり、母は父について行った。
私は東京行きの話に乗らなかったので、一人で暮らすことになった。
公私共に新しい...【がくルカ】私の初恋と白衣の彼【side:L】
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もしもあの時こうしていれば。
今ここにいたのは、本当に私だったんだろうか。
涙の数は後悔の数。
私は、誰よりもずっと、損をした人生だった。
今までずっと、特別な人生なんて送れないと思ってた。
ただなんとなく生きて、なんとなく誰かと一緒になって、平々凡々でありきたりな日常を過ごす。
それが私の一生な...【希望の手紙】後悔の雨に【音を失った少女に】
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未来の形を
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「二人、上手くいくといいけど」
教室の外で、中の様子を気にしながら呟く。
「大丈夫だとは思うよ。少なくとも今より悪化することはないだろう」
「うーん……でもなんか心配なんですよねえ」
「神威が詳しく話してないというのは予想外だった」
「おかげでルカの誤解もなかな...【がくルカ】memory【30】
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ひとつ、ふたつ、みっつ。
今日届いたメールの件数をいくら数えても、そこにあの人の名前はない。
今日優しい言葉を投げかけてくれた人をいくら思い出しても、そこにあの人の顔はない。
よっつ、いつつ、むっつ。
今日私がもらったプレゼントの数を数えても、そこにあの人からの贈り物はない。
何度すれちがった人に挨...【めー誕】ランプシェード
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あなたの心に
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「どうすればいいんだ……?」
昔の話。彼女達や俺が生まれる前の話。
二十七年前。とある八人の生徒が、その後二年間にわたり様々な理由により死亡した。八人はほとんど関連性がなかったが、裏でとある研究所が黒幕として関わっていたとの噂がある。
また、八人が死に行く...【がくルカ】memory【29】
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走れ
足を前に動かせ
風を切る翼となれ
あの場所へ行くことだけを考えろ
細かいことは気にしなくていい
お前はただ、馬鹿みたいに走り続ければいい
そうすれば、必ず結果は裏切らないから―――…
何故だろう
幼い頃、父に言われた言葉を思い出した
変だな...ツバサ【連想ゲーム】
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「盗まれた紙は・・・」
執事は嘆く。
「何処にあるのでしょう?」
メイドは悩む。
「Hurry hurrY!!」
少年人形は急かす。
「あっちへ?こっちへ?」
主人は迷う。
「ネエ、怪シイ手紙ガ」...Twilight ∞ nighT 3【自己解釈
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「さあ、跪きなさい」
愚かな王女の――いや、少女の話をしましょう。
絶対の権力を持っていたがために、あっけなくその首を落とされた彼女の話を。
昔々、とある大きな国がありました。
そこは「黄ノ国」と呼ばれていました。なんでそう呼ばれていたのかは正直よくわかりません。
その国に、一人の王女様がいました。...【七つの大罪】リリアンヌと楽しい日常【二次創作】
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彼女は今日もベルスーズを訪れていた。
カウンター席に座り、雑誌を広げてそれに目を落としている。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
声をかけると、彼女―芽衣子は振り返って私の姿を一目見て、ため息をついた。
「あんたならわかるでしょ?いつものよ」
「かしこまりました。アイスコーヒーをお一つですね」
「違...【カイメイ】Distance【Ⅲ】
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夜も暮れると、子供達の姿は見えなくなる。
仕事が終わった人々は疲れを癒すために、様々な店に立ち寄る。
私は立ち寄るほうではなく場を提供するほうなのだが。
「……ん?」
いつもと同じように接客していると、店の扉の前に変な気配を感じる。
誰かが立ちっぱなしでこちらを見ているらしい。なんだか黒い影が見える...【カイメイ】Distance【Ⅱ】
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彼の冷たい一言は、曖昧だった私の心を引き裂いた。
その言葉に昔のような温かさは少しも含まれていないのだと気づくのに数秒かかった。
何をしても楽しくない。
何をされようが上の空で返事をする。
時間の感覚さえもが曖昧で、もうどうでもいいやと投げやりになっていた毎日。
その理由を自分なりに結論付けたのはつ...【カイメイ】Distance【Ⅰ】
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「ねぇ兄さん、ここはどこかな…」
暗いクライ森の中、そこにいるであろう人物に問いかける。
先程から同じような質問ばかりしている。
たったひとりの頼れるひとを、困らせてはいないだろうか…不安になる。
「大丈夫、ここは僕らがよく知ってる森の中だよ。暗いから怖いけど、じっとしていれば大丈夫さ」
なのに、兄...【置き去り月夜抄】仲良し双子と暗い森【二次創作】
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残された時間で
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「ふわぁ~、眠い……」
大きく伸びをしながら、欠伸をする神威先生。彼が無事退院して学校に帰って来てから、二週間ぐらい経つ。
それまで退屈に思っていた国語の授業も、ようやく楽しく思えてきた。それに代理で教えていた先生の授業、全然面白くなかったし。元々国語が苦...【がくルカ】memory【27】
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すっかり冷え込んできたある秋の日
実家から大きなダンボール箱が送られてきた
一人暮らしをする者には、少しばかり心細い季節
実家からの仕送りは、その寂しさを、少しずつ和らげてくれるものの一つだろう
あまりパッとしない日々を送る私には、それが嬉しかった
ガムテープをはがして箱を開けると、いろいろなもので...【めー誕】ひとつの思い出
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『trick or treat』――お菓子か悪戯か。
それは一夜限りの夢を見る魔法。
ハロウィンの使者が、街に笑顔を灯す夜。
甘い香りが漂う夜に、人々はそれぞれの幻想を抱く。
お菓子を両手に無邪気に笑う子供たち。
悪戯をされて少し困ったような笑みを見せる大人たち。
ただ一言で選択肢を突きつけるその言...【ハロウィン】Apple candy
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白雪姫、という話を皆さんはご存知ですか?
誰もが知っている有名な話です。
…え?いえいえ。某夢の国のほうの白雪姫ではありませんよ?
ええ。そう、童話のほうですよ。僕が言ってるのはそれなんですよ。
きっと皆さんご存知だとは思いますが、白雪姫はグリム童話のお話なんですね。
それで、本当に最初の話はちょっ...ボカロで童話やってみた 前編【白雪姫】
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昔話をしてあげる。
いい夢を見れるように、あなたが悪夢を見ないように。
私がこの本を読んであげる。
だから、安心して聞いていなさい。
むかしむかし あるせかいに とある かきて が いました
その かきて が ほんをかくと たくさんのにんげんが そのほんをよみました
そして にんげんたちは そのほん...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 12
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「救いが欲しけりゃ、金を出せよ」
私はかつて、沢山の被告人にそう言った。
哀れだったのだ、私も、犯罪を犯す者も…世間も。
いくら金を積んでも罪は消えないというのに。
お前の人生は、法廷の主である私の気分次第。
もっと金を出すというのなら、どんな極悪人でも無罪にしてやる。
金こそ全て、そういうふうに考...【七つの大罪】悪徳裁判官と自由法廷【二次創作】
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また宴が終わる。
夢のような時間は、短時間で終わりを告げる。
そして…暗い満月の夜は明ける。
空に朝日を映し出さないまま…
「…そろそろ時間だし、起こしてきたら?」
「はいはーい、すっごく面倒くさいけど行くねー♪」
「おい、お前メイドだろ。仕事はちゃんとしろ」
今日も執事と他愛ない会話をして、お客様...Twilight ∞ nighT 2【自己解釈】
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ごめん、無理みたいだ
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「ルカ、おはよう!」
メイコが元気よく挨拶してくる。というか、朝からそんなにテンションが高くて大丈夫なのか?
「まぁいいや……」
「え、私何かした?」
「いや、何もしてないよ。っていうか元気だねえ……」
メイコっていつもテンションが高い。常に私の二割...【がくルカ】memory【22】
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「私からの贈り物よ」
薬が入った小瓶を差し出し、私は微笑む。
何も悪いことなんかない。
すべて、この薬で忘れてしまえばいい。
せっかくなので、軽ーく説明とかしちゃいましょうか。
あらすじにまとめるとね、私は医者の娘なのよ。
でね、小さい頃からの仲良しの、カスパルっていう人と結婚したのよ。
政略結婚だ...【七つの大罪】眠らせ姫と秘密計画【二次創作】
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いったいどうしたら、家に帰れるのかな…
時間は止まり、何度も同じ『夜』を繰り返してきた。
同じことを何回も繰り返した。
それこそ、気が狂いそうなほどに。
どうしたら、狂った『夜』が終わるのか。
私も、皆も考えた。
そして、この舞台を終わらせるために、沢山のことを試してみた。
だけど…必ず、時間が巻き...Twilight ∞ nighT【自己解釈】
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それは、二月十三日。とあるイベントの前日である。
「はー、もうすぐバレンタインか」
「ってか、明日だけどね」
先ほど授業終了のチャイムが鳴った。今は昼休み。待ちに待った昼食タイムである。
いつもならメイコと二人で食べるんだけど、今日は違う。たまに、学園祭のときのメンバーで弁当を食べることがある...Plus memory【3】