『いつか大きくなったら、僕と結婚してくれる?』

『もちろん、してあげる!私もあなたと結婚したい!』


あなたは、憶えている?





約束の花 自己解釈《1》


窓の外は暗く、時計の針は寝る時間だということを示している。
明かりを消し、ベットに横たわると体はゆっくりと布団に沈んでいく。
眠りに着くために瞳を閉じる。

でも、瞼の裏には君の顔。

あの子を愛しげに見つめる、彼。
私は首を左右に振り、掻き消した。
何で浮かぶの?もう、あの約束を彼は忘れてしまっているでしょう?
自分に問いかけても、答は出なくて。
月明かりが薄ぼんやりとカーテンを照らす。


結局一睡もできなかった。だから、寝不足だ。
靴箱を開け、上靴に履き替える。
瞼が重い。ちゃんと寝ておくんだったと後悔した。
頬を数回叩いていると、足音が聞こえた。しかも、どんどん近づいてくる。顔を上げると、駆け寄ってくる少女と、それを追いかける少年。
「あ、レンカちゃん!おはよう!」
「おはよう、レンカさん」
「おはよう、リンさんにレンさん」
「さん付けはやめてよ、同い年なんだから」
リンさんは微笑む。その笑顔をみてると、彼が彼女を好きになったのも分かる気がする。
透き通る声と、可愛らしい笑顔。誰にでも優しい性格。
彼女は『可愛い』という言葉がよく似合う。

それから、教室まで一緒に行くことになった。私とレンさんが一組で、彼とリンさんが三組だ。
色々と喋ったが、リンさんは特にたくさん喋った。笑顔で。
やがて、三組の教室に着き、リンさんが手を振りながら教室に入って行く。レンさんはその姿を優しく見守っている。優しく、愛しげに。
一組の教室に着いた私たちは、教室へと入った。



授業が終わり、部活動に向かう生徒が廊下を行き来している。私はその中で下校するために昇降口に向かっていた。
沢山の人で賑わう廊下で、懐かしい声が聞こえた。





もう日が暮れて、暗くなっている。息を吐くと、白く高く上っていく。
街の家々は灯りを灯している。
もう冬だ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

約束の花 自己解釈《1》 書き直し中。

『もう』がたくさん入っている気がする。

美里です。新作です。約束の花です。レンカちゃん目線です。
http://www.youtube.com/watch?v=KL12hF_rjp4
本当にいい曲です。ぜひ聞いてください。

これ書き終わった後に、一度消えてしまいまして、本当ならもう少し長い予定でした。


今、千本桜を聞いているのですが、すごい曲です。

閲覧数:307

投稿日:2012/10/13 19:32:58

文字数:863文字

カテゴリ:小説

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