星の見えない 雨の夜
窓の外に僕はいた。
辛そうな君の顔
曇り空が良く似合った。
雨上がり星空は
まだ 遠かったけれど
君の笑顔に僕は
もう 辛くないねと言った。
七月。
織姫様と彦星様と星の川。
いつかの
物語を僕は 忘れないだろう。
たくさんの君に
手を引かれて行く君を 見送った いつかを。
天の川へ!
手を伸ばして 星々に手を振った
迎えの白鳥に 「ありがとう!」
wow…
帰ろうか と
君の手を取った。
傘を差した三日月の照らす道。
散歩なんて
したこと 無かったよね。
蝋燭灯りの中で笑った。
七月。
いつかの同じ時に 一人の君が
遠くへ
旅に出たそうだ。 誰かが言っていた。
ああ、
だから あんなにも
星はたくさん集まって
僕を見ているんだ。
天の川へ!
旅立った君は 今何をしていますか。
また 蓬のお餅なんか搗いているかな?
友達の ウサギがきっと
君を出迎えてくれますように。
手紙を書いて 僕は燃やした。
たくさんの
煙は 空を曇らせて 星を覆う。
探しても探しても もう 見つからないくらいに。
いつか 同じ七月の夜。
星の綺麗な 晴れの夜。
僕も きっと其処へ行くよ。
だから みんなで待っていて。
いつか 星の 星が 君が 君の、…
ああ。
天の川へ。
僕が歌う 拙い君へのレクイエム。
鐘が鳴る 三日月の下
この草原で 僕は、
最期に君がくれた
二枚の金貨を 握りしめた。
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