君が聴いていたあの曲を
全部歌えるようになっていたよ
君のその気持ち全部が
間違っていたって言わせたい
蒸す煙草の煙の如く
黙々としているそのお口は
きっと私が知らない言葉を
誰ぞに吐いていたのでしょう
気味が悪いわ
その手、その体、その心
君が悪いわ
分かってるはずなのに
思い出すのは君の歌
愛してるって言っていた
でもどんな場面を切り取っても
幸せしか見えないのはどうして
それならいっそのこと
隠し通して欲しかった
そうすれば映画館みたいに
スクリーンに映る
私たちの物語だけに
夢中になっていられた

揺ら揺ら
君の心が
揺ら揺ら
私の想いが
揺ら揺ら
君の体が
他の誰かと一緒に
揺ら揺らしていたらしい
追って知らせる君の沙汰
過ちを犯した罰だ
あの日あの時すでに君はもう
私以外を見ていたんだろうね
それならいっそのこと
先に振って欲しかった
そうすれば君の背景に
あの子と映る
アナザーストーリーなんかを
見なくて済んだのに

君が好きだったあの曲も
全部嫌いになってしまいたいよ
私のこの気持ち全部が
間違ってたってことにしたい
燃え尽き落ちていく灰の如く
ボロボロになっていく私の裏で
きっと取り返しのつかない欲を
吐き出していたのでしょう
気味が悪いわ
その目、その言葉、その態度
君が悪いわ
そうやって憎めたらな
思い出すのは君の歌
好きだよって笑っていた
顔も癖も君の言う欠点でさえも
大好きだったよ
君のしたことが嫌い
なのに君を嫌えない
揺ら揺らと今も揺れている
この気持ちごと
クシャクシャに丸めて捨てたい
気味が悪いわ
君が悪いわ
長い映画を見ていたような気分
こんな駄作はもうごめんだわ
思い出すのは君の歌
愛してたって言ってみた
君からの返事も言葉も聞かないまま
幕は降りてくの
それでもきっとまだ
何度も思い出しちゃうから
揺ら揺らと今も揺れている
この心ごと愛して欲しい
君が悪いわ
私も悪いわ