ヒトデナシ

みな辿ってく 正解の進路（ルート）
常識の使徒
『当たり前』のプログラム

隠した右手　まっさらな机
「また僕だけか。」
どこかから 聞こえる

キンコンと チャイムが流れた
カンコン 目開けて

永々無窮 努力しても
つらつらつら 募る劣等感
のらくらクラな僕の声 聞く耳もない
滲んだ思いの“余計”も
叱られたヒにはぶらぶら
何故か太陽が肌に痛かった


街の灯りは　至極楽しそうで
満月だけが　明るく、見える

仰いでも尊い過去はない
そういえば、そうか。

大人になればなんでもできると
期待した未来はこないな
一般的な思考と集団の足枷
目と耳と心を向けなさい
したいのは山々なんだよ
「勇気を翼に…」なんて歌えない

人より 励まなきゃ
人みたいに なれないみたいだ
ならいっそ、もういっそ…
目を閉じようーー

チクタクと夜が終わってく
紫色の空が明らむ
明日になるのが怖いんだ
やっぱり人になれないなら あぁ

永々無窮 努力しても
つらつらつら 募る劣等感
のらくらクラな僕の声 聞く耳もない
きっとこの世界は幻想で、
夢で、錯視で、嘘だからさ
きっと僕は人じゃない

“ヒトデナシ”