ノーマライズシンドローム
1.
開けた扉の向こう側の先 置いて行かれたんだ 夢 希望 現実だとか
今日も錆びついた自分からの「おはよう」涙はもうすでに枯れ果てていた

時計の 針の 鳴らす メトロノーム 煩いなんて文句も言えずにいた
迫る 狭る 目覚ましのベルの音 その音はどこから

あなたが信じてくれていた明日は 嘘だったんでしょうか どうでしょうか
いつかどこかで見ていたような悪夢が 僕の視界を染め上げてゆく ようだ

2.
夕立にぼやけ見えなくなっていく 見慣れた景色の色 形 在りかだとか
そんなものに頼って生きて来たんだ 今更なにに縋れと言うんだ

無銘の 口の 飛ばす セオリー 耳は塞がないままに 目だけそらし
鳴らす 均す 感情の鼓動の音 その悲鳴はどこから

あなたが手渡してくれた優しさは 本当だったんでしょうか どうでしょうか
いつかどこかで許したはずの悪夢が 僕の無意味な息をとめていくみたいで


時計の 針が 刻む メッセージ その音はたしかに聞き届けていて
巡る 廻る 今と未来の象形 その音はどうして
僕の声で？

僕の両手が求めていた「在り方」は 間違いだったでしょうか どうでしょうか
脈絡のない明日と 無解答の今日が 僕の存在を埋め尽くしていく ようだ

(ひらがな)
1.
ひらけたとびらのむこうがわのさき おいていかれたんだ ゆめ きぼう げんじつだとか
きょうもさびついたじぶんからの「おはよう」なみだはもうすでにかれはてていた

とけいの はりの ならす メトロノーム うるさいなんてもんくもいえずにいた
せまる せまる めざましのベルのおと そのおとはどこから

あなたがしんじてくれていたあしたは うそだったんでしょうか どうでしょうか
いつかどこかでみていたようなあくむが ぼくのしかいをそめあげてゆく ようだ

2.
ゆうだちにぼやけみえなくなっていく みなれたけしきのいろ かたち ありかだとか
そんなものにたよっていきてきたんだ いまさらなににすがれと言うんだ

むめいの くちの とばす セオリー みみはふさがないままに めだけそらし
ならす ならす かんじょうのこどうのおと そのひめいはどこから

あなたがてわたしてくれたやさしさは ほんとだったんでしょうか どうでしょうか
いつかどこかでゆるしたはずのあくむが ぼくのむいみないきをとめていくみたいで


とけいの はりが きざむ メッセージ そのおとはたしかにききとどけていて
めぐる めぐる いまとみらいのしょうけいそのおとはどうして ぼくのこえで？

ぼくのりょうてがもとめていた「ありかた」は まちがいだったでしょうか どうでしょうか
みゃくらくのないあしたと むかいとうのきょうが ぼくのそんざいをうめつくしていく ようだ