「帯…人?これ…」
帯人は黙ったまま何も答えない。ずっとうずくまったままの状態で耳を塞いでいる。
グミはメールの送り主の名前を見た。
「初…音、ミクオ…って…えぇ!?」
そこに書かれていた名前はグミの親友のミクの従兄弟の名前。名前を聞いた時にあまりにも似ていてびっくりした記憶がある。
だが何故グミが帯人の家にいることを知っているのか全く理解できず頭が混乱した。
「な…んで……」
ピンポーーーーン。
「!!!」
帯人がとっさに顔を上げてグミに言い放つ。
「隠れて!速く!」
「え…………っ」
玄関の方からガチャガチャと乱暴な音がしてドアが勢いよく開かれた。
「ミク……オ…」
「お前何やってんの?」
恐ろしささえ感じられるほど無表情なミクオがドアを勢いよく閉めてこちらへ大股で向かってくる。その姿にグミは全身に鳥肌が立った。
「がっ………!」
ミクオが帯人の髪を勢い良く引っ張った。
「おーまーえーはさぁ?俺があんだけ家ン中に他人入れるなっつったのに何で言うこと聞かなかった?ふざけてんのか?」
「ッ……、ぅあ…!」
髪を引っつかんだまま帯人の頭を大きく揺さぶる。その痛みで帯人の顔が悲痛に歪んだ。
「ちょ…ちょっと止めてよ!!君、ミクオ君でしょ!?何で帯人にこんなことするの!?」
「………………あ?」
グミが全身の力を振り絞って帯人からミクオを引きはがした。
ミクオが怒りと憎しみを湛えた眼でグミを睨む。グミは一瞬だけ怯えてしまったがそんなことではまた帯人が酷い目に遭わされるのは目に見えている。グミは怯える帯人を思い切り抱きしめてミクオを睨んだ。
「…ぅ…」
グミの腕の中の帯人の顔色は既に蒼白で眼の焦点が合っていなかった。
その姿を見たミクオはぽつりと低い声で呟いた。
「…お前も体目当てか」
「は?」
「どうせお前も帯人の体が目当てで近づいたんだろうが!」
「きゃ……!」
帯人から無理矢理引きはがされ床に押し付けられる。
首元を捕まれグミは窒息寸前だった。
途端、何故かミクオの手が止まる。
朦朧とする意識の中で聞こえたミクオの呟きは。
「お前が体目当てかどうか俺が試してやるよ」
グミのパジャマのボタンが弾け飛んだ。
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