路地裏二時過ぎ
一つの足音が消える
抱えた重さに言葉を連ねて
これが愛でしょう
と
君が嗤った
体中が火照るように
血液の流れは逆方向へ
矢印が指し示す
明日も
まだ目を覚まさないの
叫び声で花を枯らしてみせて
※消えた消えた心の影
檻の中で嘆いた化け物は
嘘つき
仮面を砕いてはくれぬ
痩せこけたこの手のひらで
君を愛していたい
だけ
放課後夕暮れに
二つの足音が重なる
間違いは起こらぬまま増える
これが痛みなの
と
きみは無垢のまま
誰かが願うたびに
最悪な神様の一日を
夢見るばかり
明後日は
誰の影を踏むつもりなの
金切声で大地を枯らしてみせて
※抉る抉る刃先の痕
最後だよとほほ笑む化け物は
怖がり
この手を引いてはくれぬ
まだ温かいその喉元に
僕の証を残したい
だけ
信じた嘘
隠した手紙
明日「キミ」に会えるなら
造花の花束を
抱えて会いに行くのに
※消えた消えた心の影
檻の中で嘆いた化け物は
嘘つき
仮面を砕いてはくれぬ
痩せこけたその手のひらで
君を愛していたのは
ぼくだけ
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