静かな
静かな
庭にひとり私は居ます
今日のお昼にふと香りました
それは小さな小さな金木犀

思えば今まで無欲な生き方でした
ひたすらに頭を下げて
へらへらりと笑って
寂しくなかったと言えば嘘になります
虚しくなかったと言えば嘘になります

だけど頭の悪い私には
生み出る欲を
その本能を
満たす術が見つからなかったのです

泣きたかった
悔しかった
いつも打ちひしがれる頃に
心を慰めるのはあの懐かしい香り
金木犀の花

おそらく私は自分に酔っていました
ひとりきり格好つけて
ふらふらりと選んで
悲しくなかったと言えば嘘になります
退屈じゃないと言えば嘘になります

だから私は一人です
膿み出る欲を
それも潰せず
満たす術は見つけなかったのです

侘しさも
悲しさも
後悔も
憤りだって
全部消してしまいたい時に
涙を呼んでくるのはあの芳しい花
金木犀の花

寂しい
寂しい
庭にひとり私は居ます
今日も傍には誰一人居ません
あの小さな小さな金木犀ですら
皆と一緒にいるのに

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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花香る風の庭で

“ひとりがいいだなんて、嘘”

金木犀の香りが強くなる時期ですね。
私の家の周りでは金木犀がたくさん咲いていて、道で匂いがすると嬉しくなります。

ということで、金木犀の花言葉のひとつである「謙遜」「陶酔」を元に歌詞を書いてみました。
どちらかというと「孤独」に近い感じがしますが。

閲覧数:83

投稿日:2010/10/15 19:14:39

文字数:440文字

カテゴリ:歌詞

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