にゃにゃにゃにゃんとな、物語
所(ところ)は、江戸の外れ
一人ぼっちな、少年を
陰から、猫が見つめ

「お前も、一人なのか?」
撫でた、泥だらけの手
なにも持たない筈の 右手は
“純粋”という 穢れなきモノだけ 持っていた

「猫は、“一匹”」
「“匹”だぜ?」「学が無いのか?」
猫が、喋る 腰を抜かす
コイツは、この世の者じゃない!?
「儂は、“化猫”」
「“化(ばけ)”だぜ?」「驚かすのさ」
二本の尻尾が ユラユラと、揺れている

にゃにゃにゃにゃんとな、始まりさ
所(ところ)は、草の茂み
駒下駄(こまげた)、履いた その孤児を
陰から、猫が追って

俺らで、“二人”だよな?
撫でる、震えきった手
なにも持てない筈の 左手
“願望”という 未来、見るモノだけ 持っていた

「猫は、一匹」
「“二人”だ?」「笑わせるのか!?」
猫は、自由 愛想、撒かぬ
コイツは、なんだよ!? アリエナイ!
「儂は、“化猫”」
「“猫”だが」「妖怪変化(ようかいへんげ)」
二本の尻尾を クルクルと、丸めてる

ポン、と 煙が舞い上がり
洒落た着物を、纏った姿に
こりゃ、変化(へんげ) だけど、変だ?
「下駄なんざ、要りゃあしねぇのさ
猫にゃ、立派な肉球があらぁ」

「猫は、“一匹”」
「“匹”だぜ?」「学が無いのか?」
猫が、喋る 腰を抜かす
コイツは、この世の者じゃない!?
「儂は、“化猫”」
「“化(ばけ)”だぜ?」「驚かすのさ」
二本の尻尾が ユラユラと、揺れている

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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化猫

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『駒下駄を履いた猫』#1

閲覧数:91

投稿日:2023/03/02 09:48:32

文字数:638文字

カテゴリ:歌詞

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