先日、
「あなたは幸せですか」
尋ねられた

“幸せ”ってなんだろう

写真をばらまいてみたり
日記をめくってみたり
プレゼントたちを見つめてみたりすると
私だけが知る得体のしれないモノが
せりあがってくるときがある
痛くて　つらくて　にぎりつぶしたい
私だけが知る得体のしれないモノが
『ひさしぶり』と
声をあげはじめる

私はいつ歩けなくなるのだろう
立ち上がることのできない
駆けることのできない
その恐怖に幾度となく
再会した
私はいつ歩けなくなるのだろう
その恐怖はいつだって
私にしがみついている

友を失うつらさを知るから
そばにある笑顔がまぶしい
誰にも教えられない涙を知るから
まだ人を愛したいと願ってしまう

何度　呪っただろう
何度　ひきちぎろうとしただろう
何度　恐怖(キミ)を切り離そうとしただろう
キミは　私の中にあるのに
切っても切れない永遠の仲なのに

私だけが知る得体のしれるモノは
いつだって
向き合うと
過去へともどる
長いつきあいの得体のしれるモノは
だからこそ
捨てられないもの　捨ててはいけないもの
彼らの痕跡は　カタチを変え
詩(うた)となる
だいじな　だいじな…

先日、
「あなたは幸せですか」と
尋ねられた
私は
「幸せ」と
うたった