月影　道をあけろ
闇路切り開き進め
ともし火はここにある
我と共に駆け抜けよ

この心だけ　この身に許した
惑い迷えど　どこまでも行けるだろう

走れ走れ　この両足
いつか折れて　力尽くとも
この火の光　胸に燃えれば
無何有の郷はそこに

つぶらな白き光
星の砂を従えて
けもの道照らしても
この背には追いつけない

火輪の国の人のために立てば
無明にありとて　この手に掴めるだろう

殺せ殺せ　弱さは殺せ
宵の奥で　誰かが迷う
わずかな力　そこにあるなら
華胥のふちを引き寄せろ

この世乱れて　誰もが傷つくなら
己が炎を　絶やさぬために生きる

走れ走れ　この両足
いつか折れて　力尽くとも
この火の光　胸に燃えれば
無何有の郷はそこに

駆けろ駆けろ　夜明けを越えて
暁の矢が　この目焼くとも
立ち上がること　ここに誓おう
無何有の郷の扉
こじ開けて飛び出そう