(A)
色彩(いろ)のない部屋に
閉じた心 ひとつ
虚ろな瞳(め)が
不意に 窓を捉えた
(A)
灰のように降る
冷たい欠片 ひらり
「その温度を
君は憶えてますか?」
(C)
耳鳴りの向こうで
響いてる いつまでも
あの日聞いた
哀悼の旋律
(C)
明滅する視界に
映し出す 繰り返し
今はもう
モノクロームの記憶
(D)
「ありがとう 僕をずっと
見ててくれたんだね
お願い ちゃんと また
笑ってよ」
(E)
─…呼んで
「聞こえる?」
─…呼んで
「僕の声が」
─…会いたいよ
「ねぇ 聞いて」
呼んで
「ずっと」
私の、名前───
「君を想ってた」
(C)
耳鳴りの向こうで
響いてる いつまでも
優しい声
あなたの笑い声が
(C)
明滅する世界に
朽ちて溶けてしまいたい
「映る その中に
『本物』の僕はいるの?」
今はもう
モノクロームの記憶
色彩(いろ)が 消えてく
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