A
舞い踊る揺らぎの中
揺り篭を起こさないよう
しなる剣(ツルギ)を無音に
淑やかな鈴だけ鳴らし
B
寂れた宵闇に斬り裂く
爛れた幻にきらびやかな現
響く境界の竹林
S
翼を得た 限りを経た
黄金の泡沫 唯人知らず
霧散する雨が止むまで
波紋が拡がる
A
咲き誇る紡ぎの糸
旅人を辿らせるよう
揺れる衣を無闇に
密やかな夢だけ照らし
B
廃れた庭園に裂き散る
綴れた古(イニシエ)に憧れるる翠
続く狂騒の金色(コンジキ)
S
肥沃を得た 弛みを経た
水彩の光芒 唯人知らず
四散する縁が疾うまで
泡(アブク)が鎮める
C
叢雲に翳る月
骸映ゆる水面
眠りたまえ せめて人時(ヒトトキ)
S
非望を経た 実りを得た
黄金の竹林 唯人知らず
夢想する泡が澄むまで
波紋が拡がる
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