劣等感に苛まれては
見下せる何かを探して
優越感に溺れかけても
苦しいことさえ知らなくて

足りないものや いらないものばかりを
数える日々は あとどれだけ続くの
少しずつ進んでいたはずの道は
まるでごみくずみたいに どこかで
惨めに絡まり落ちている

恋が夢なら 恋が夢なら
私は私を 許せたのかな
愛が花なら 愛が花なら
私は今でも 笑えたのかな

痛いくらいのこの夕焼けを
ただ綺麗だと 笑えたのかな


触れた瞬間弾けたシャボン玉
君の笑顔を照らす線香花火
蝉の声 溶けかけたシャーベット

恋の甘さ 胸の痛み
いつか消えてしまう

いつか、消えて、


あの日選ばなかった道の先で
君は誰かと笑い合えているかな
私は私が嫌いなままで
君といること できなかったけれど
嬉しかったよ 君がくれた言葉も
嬉しかったよ 君がくれた痛みさえ


脱ぎ捨てたスカート
髪はもう風に靡かない
初恋は透明だった
せめていつかと願うことも
虚しいくらいに


夕立ちが上がれば 虹色の空が見えた
瞳の中に溜まった雨が
少しだけ溢れて、弾けた

夕陽に照らされ、渇いた


恋の足跡、のようだった

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恋のあと、

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投稿日:2018/09/16 09:33:16

文字数:494文字

カテゴリ:その他

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