夢を見ていた
おかしな夢だった

遥か遠くの未来まで広がる海
希望に満ちたりている海
ひとつふたつ絶望を孕んだ海
他の生き物に領域を犯され続けている海

その海は助けて欲しそうに
さざ波で呼びかける
その波でさえも他の物に揶揄される

手を差し伸べようとする者もいるが
到底救済は追いつかずに暗闇に飲まれる。

その闇からはからは、
意志を押し殺してぐじゅぐじゅに腐ったような、
孤独を貫き続け、どろどろに崩れたような、
異様な臭いがした。

でもそんなことは関係ない。
これは夢なのだ。
夢と幻覚は似たようなものだ。

しかし遂に気がついた。
これは夢でも幻覚でもなく、
ただの現実であった。
そしてこの海は、
果てしない感情を持った空っぽの海は、
紛れもない、自分であった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

鈍く光る海

曲に使う場合は、一言言ってからにしてください。

閲覧数:68

投稿日:2023/04/11 13:23:29

文字数:339文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました