A
とある暗がりの冬の中
悴んだ指先で描く不協和音
僕の事を知らないくせに
如何して皆僕を殺したがる
B
時に嘘をついた
少女は嘆き 呻きをもらす
馬鹿だね そんなに苦しいのなら
最初からこの世界にさよならすれば
全て上手くいくというのに
S
人々は止まる 僕は進みだす
歯車が隠微な音を掻き鳴らす
冷たい頬の裏側に行き着く先は
僕の瞼に残る落命歌
A
とある昼頃の春の中
暖まる体温で描く軋轢音
僕の事を知ってるくせに
如何して皆僕を殺したがる
B
時に嘘をついた
少女は笑い 掌へ零す
馬鹿だね そんなに疑うのなら
最初からこの世界にさよならすれば
全て上手くいくというのに
S
人々は波打つ 僕は留まる
歯車が軽快な音を奏でだす
冷たい笑みの裏側に行き着く未来は
僕の瞼に残る絶命感
S'
僕が犯した罪がもし
露と消えるというのなら
それでバイバイ手を振ることが出来るなら
君は必ず何所へも行けやしないよ
ずっと苦しんで死ねばいいよ
それが僕の思い描いた未来そのものだ
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