四半世紀Pの投稿作品一覧
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あなたを食べる 残さず食べる
髪の毛一本 血の一滴も
あなたを食べる 全部食べる
そして人魚の子を身ごもるの
この海であなたを待った 16になるまで
たった一人で 約束を胸に あなただけを
流れてきた男の子 二人は約束をしたの
夫婦になるの だからあなたを食べてあげるの
あなたを食べる 残さず食...あなたをたべる
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地下鉄が地上に上がり 街灯り ぼんやり浮かぶ。
ほどなく電車は止まり ホームへと人が降りてく
改札を抜け 人通りの多い 駅前の道から折れて
今日も一日お疲れ様と ゆっくりと家路を辿る
都会じゃ季節がわからないなんて、可哀想だね 何も見えてない
コンビニの店頭 街行く人たち 地下鉄の車内 街路樹の緑
...家路
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おもいだしてごらん
もしも今の君にそれが出来るのなら
立ち止まって振り返ってごらん
遠くに霞んで見える
過ぎて来た季節 眩しかった日々を
思い出してごらん あの頃の君の世界を
幸せなことばかりじゃなかったけど
でも全てが新鮮に君の目に写っていたはず
幾つもの昼と夜を積み重ねて
様々なことを覚えそし...おもいだしてごらん
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HOSHIZORA
真夜中 寝付かれずに思い出したように窓を開けて
空を見上げると晴れた夜空に微かに星がきらめく
二人 星空を見上げた 屋根に登って
あの頃は何も言わずそばにいるだけで
何もかもわかりあえていたような気がする。
東京の星空はあの日のように澄んでいないけれど
それでもあの夜の星の降る夜...HOSHIZORA