タグ「鏡音リン」のついた投稿作品一覧(413)
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-満月の夜に-
それは、まるで奇跡のような出来事でした。
満月の夜に、空では大量の流れ星が舞っておりました。
そこから小さな子供らしきものが落ちてきたのは、今から何年前のことでありましょうか。
それを見つけたのは巷でも評判なっていた、可愛らしい少女でありました...満月の夜に Ⅰ
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-REUNION-
学校に行けるまでに回復したリンは、今日から学校に行くことになっていたが、その足取りは今までになく重かった。
「リン、気分が悪かったら、早退してらっしゃい」
「うん…」
あの手紙のことから、もう一ヶ月がたつことになる。それだけの時間、リンはレンと会わ...鏡の悪魔Ⅱ 8
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-RISK-
鋭い刃が舞うように宙を切る。
何度か美しい黄金色の背中をかすって、数本のやわらかい毛が床に落ちていくのも気にせず、毛を踏んで刀をかわす。
「避けてばかりではいつまで経っても私は倒せぬぞ!」
『…黙れ。そっちこそ、息切れしているだろ?』
「その言葉、...鏡の悪魔Ⅱ 7
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-FOX OF FLAME-
ゆっくりと近づいてくるレンは立ちすくみ、自分を凍りついたように見ていた主にそっと手を伸ばした。その手は、リンの細く白い喉へ――。
「きゃあっ」
軽いリンを押し倒し、レンが上に乗るような格好になってレンはその喉へかけた手に、力を入れていく...鏡の悪魔Ⅱ 6
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-ESCAPE-
二人が目覚めた部屋は最初にリンが通された部屋を同じような造りになっていた。所々違うが、その辺はいちいち上げていられない。まあ、一つくらいはあげておこうか、窓の横辺りにこげ茶の木目が美しい、大きな本棚が置かれていた。
二人――リンとランはまず、部屋の中...鏡の悪魔Ⅱ 5
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-DOOR-
ゆっくりと進み出た前に、巨大な扉があった。
三人は結局、あの手紙の通り地図に書かれた住所の場所までやってきて、今その門をノックしようとしていた。
「…いいですか?リンさん、レン」
「…うん」
「ああ」
リン――髪が長いほうといわれていたが、ややこし...鏡の悪魔Ⅱ 3
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-WELCOME-
「ようこそいらっしゃいました」
門の前で赤黒い可笑しな色の兎が頭を下げた。
「…地獄の入り口へ」
そういった途端、兎の皮がはがれて中にいた“何か”がうごめいてきぐるみを破くと、襲い掛かってくるのだ。恐ろしく歪な何かが。黒くうねうねと動くそれはもは...鏡の悪魔Ⅱ 2
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-LETTER-
ある日届いたのは緑色の封筒に入った、一枚の地図と走り書きの便箋だった。宛名もなければ差出人すらも書いておらず、切手も貼っていなかったのだから、自分でわざわざ郵便受けに入れて行ったのだろう。
「何だよ、これ。メイコさん?変な手紙来てますけど」
「えー...鏡の悪魔Ⅱ 1
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-蒼-
甘いハチミツと爽やかなレモンティーの香りで、レンは目を覚ました。
天井に目を向け、何か違和感のようなものを覚えた。天井は灰色の低い天井などではなく、明るい白く整えられたキレイな天井であった。
傍らで二人のリンがお菓子をつまみながら、レモンティーを楽しん...鏡の悪魔 11
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-橙-
勢いだけで発した言葉。
苦し紛れでも、誰かを励ますことはできないだろうか?いや、そんなことはない。たとえ目に見えた変化がなくとも、その言葉に何かを感じ取ることは出来るのだと、わかったのだ。少しだけ微かに微笑み、レンは目を閉じた。
「…君もこんな風になりた...鏡の悪魔 10
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-黄-
「…いい?母さん、ルカ」
「ええ。つかまっていてね」
「はい」
ぶつぶつと呪文を唱えるメイコの前に、徐々に何かの形が形成されていく。それはすぐに大きな翼の巨大な鳥の形になり、何もなかった場所に確かに実態のある大きく人五人は悠々乗れる程度の大きな鳥が、羽を休め...鏡の悪魔 9
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-紺-
暗い青の空を見上げ、レンはため息をついた。
今は午後二十三時五十分。あと十分で、こちらの世界から魔界へと連れ戻されて、もうリンたちには会えなくなってしまう。
窓を大きく開け放し、夜風を胸いっぱいに吸い込んで一気に吐き出し、顔を窓の外にぐっとつきだしたら頬や...鏡の悪魔 8
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-桃-
その後、特によい案も挙がらず、月は沈んで太陽が地平線から顔を出し始める時刻となっていた。
ゆっくりと朝の支度を始めたメイコはまだ、カイトのことを考えていた。どうしたらレンを渡さずにすむかということもそうだが、何故カイトがそこまで変わってしまったのか、それ...鏡の悪魔 7
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-紅-
二人が夕食を済ませ、随分と疲れも取れたころ、メイコが真剣な面持ちで二人からテーブルを挟んで向かいに座った。
「さあ、本題に入りましょうか。どうしたらいいかしらね、まず、私のほうから話そうかしら。いい?」
「うん」
「はい」
「ここにいるルカは、私の中では二人...鏡の悪魔 6
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-青-
響いた銃声は、屋上から聞こえたもので、月で逆光となってリンにはそれが誰なのか分からなかったが、少なくともミクとレンには分かったらしく、酷く怯えたような顔をしていた。
「レン、大丈夫?」
「あ、ああ…」
魔法でどうにか動けるまで回復したレンは上半身を起こして...鏡の悪魔 5
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-緑-
手紙を持って保健室に戻ったレンは、早速封筒をリンに渡して自分はベッドの横のパイプ椅子に腰掛けた。
「なぁに?これ」
「靴箱に入ってた」
「ふぅん、だれから?」
「そんなこと、俺が知るかよ」
「だれだろう?」
淡い赤の封筒をとても雑に開けて中の便箋を取り出...鏡の悪魔 4
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-紫-
「レン、起きて!ねえ、起きてってば。学校に行くの、一緒に来てよ!」
「はぁ?何で俺が!」
「命令!」
起きて着替えるなりリンは指輪を思い切り振ってレンを無理やりに呼び出して、そういった。無論、レンはそんなわけが分からないものは嫌に決まっているが、そんなこと...鏡の悪魔 3
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-黒-
彼女は大きな屋敷に住んでいた。
というのも、彼女はこの世界で上位に着く大賢者の一人娘で、とても大事に育てられてきた、お嬢様なのだ。お嬢様の名はリン。金髪と蒼目のかわいらしい少女であった。
屋敷の庭の片隅に小さな円と六芒星、何か意味ありげな文字の羅列が描か...鏡の悪魔 2
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貴方の大事な人は誰ですか?
恋人ですか?
家族ですか?
いや、自分自身でしょうか?
まさか、いらっしゃいませんよね?
悪魔を好きになってしまったなど...鏡の悪魔 1
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3
今、いつだろう。
長く年月が過ぎ、彼女は一人、小さな廃墟に残された孤独のロボットとなった。
幾百の年が過ぎ、彼女のカウントシステムでは追いつかないほど膨大な時間を、彼女は一人で過ごした。
彼女には一つだけ、願いがある。
「知リタイ。アノ人ガ 命ノ終ワ...ココロを持たない歌姫の物語 4
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2
「博士、ドウシマシタカ」
病院の戸が開き、リンが無表情のまま中に入ってレンのベッドの隣にある椅子にちょこんと座った。
「いやぁ、一人だとどうも寂しくてね。リン、僕になにかメッセージは来ていないかい?」
「少シ待ッテ下サイ。…メッセージを受信します」
「えっ?本...ココロを持たない歌姫の物語 3
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~プロローグ~
ふと、足につめたい水の感覚とともに硬い感覚を覚え、レンは足元へ目を落とした。と、いっても、目玉を落としたわけではなく、目線を下げたという意味だ。そこにあったのは、小さなガラスの小瓶。碧く輝く小瓶は何かとこすれあったような傷や、何かとぶつかったのかひび割...ココロを持たない歌姫の物語 1
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5
「ねえ、おじさん。四年前の改革で、リーダーだった女の人ってどこにいるか知らない?」
街の市場で買い物をする、四十だい後半であろう男に声をかけて、そう問いかけた。まったく知らない少女に声をかけられたのにも関わらず、男は愉快そうに笑って、親切に彼女の家への道を...悪ノ物語 -再生-5
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4
「それでは、そろそろ私も用があるので――」
そういって、ルカがリンに別れを告げようとしたとき、リンがルカをとめて、一つだけ質問をした。
「ルカ、貴方は何者なの?四年前にあったときは人間だったのに、今は人魚姫の格好で…」
その問いに、ふふっとわらってルカは答...悪ノ物語 -再生-4
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3
美しく心に届いてくるような、不思議な声は四年前にあった人の声で、まだ見たことのない彼女の声だった。
鮮やかな桃色の髪を風になびかせながらすこし沖のほうの岩に座って、歌を歌う彼女こそ、ルカだった。美しい髪と美しい声、それから―――美しい、『鱗』。
「ルカ、久し...悪ノ物語 -再生-3
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2
ああ、あの悲劇からどれだけの時が経ったことか。あれから時は流れて四年間、黄ノ国とよばれた悪逆非道の王国は再建され、前よりもずっと多くの富と国民にも恵まれた最高にして至高の巨大都市となった。
他の国との関係も良好、戦争も内紛もまったといって程なく、国王など...悪ノ物語 -再生-2
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-再生-
ゴーンゴーン…。
きっとこれはあの鐘の音だろう。大きく響く音が、国中に届いて“時間”を告げると同時に、断頭広場の周りに人々が集まり始め、やがて国全体の国民たちが広場の周りでざわめきを漏らし始めた。
「ああ、これから王女の公開処刑が行われる。やっと我々にも平...悪ノ物語 -再生-1
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「めーちゃん、久しぶり」
聞きなれた、しかし少し懐かしい声が聞こえた。
振り向くと可愛い弟分の青い髪が彼女の紅い対照的な目にとても鮮やかに映る。紅い瞳
と短い栗毛が、さっぱりとした彼女の性格を象徴しているようにも見えるが、大きくパッチリと開いた目はすこしだ...悪ノ物語 -罪-7