痛覚

023
面倒（めんど）くさいわね
痛みなんてもの
疵（きず）の一つでも
あればいいのにさ
見えもせぬ痛みに
シナプスが震える
胸の中、暴（あば）いて
麻酔をぶちまけてよ

044
針を刺して縫い合わせ何でもないフリ続けるのも痛いのよ
やさしい顔して　えぐるお節介ね
すまして横目で　見てる卑怯者
笑って誤魔化す　ずるいわ弱虫
知ってる私も　所詮は同類

120
馬鹿げた正論
押し付け満足
正しさなどもう
ナイフでしかない
見えてる疵なら
見せ付けてやれるの
こんなにも私は
辛（つら）くて苦しいわ

141
黒い血舐めれば苦くて甘くて誰の血かなんて気にしやしないわ
怒りは続かず　やがて忘れんぼ
泣いても一人で　ほら自己満足
何かが出来ると　本気で思うの？
アナタの痛みを　誰か失くせたの？

　　（間奏）

233
知らずにこねてる　そこが疵口よ
その指、絡んだ　神経繊維を
千切るの？撫でるの？　それさえわからず
おんなじ痛みを　私は知らない
他人の痛みを　分かち合うなんて
書かれたハートを　二つに破れば
ココロも二つに　なれると思うの？
震えるシナプス　痛みぶちまける

　 * * *

023
めんどくさい　わね
いたみなんて　もの
きずのひとつ　でも
あればいいの　にさ
みえもせぬ　いたみに
しなぷすが　ふるえる
むねのなか　あばいて
ますいをぶちまけてよ
044
はりをさしてぬいあわせなんでもないふりつづけるのもいたいのよ
やさしい　ふりして
えぐるおせっかいね
すまして　よこめで
みてるひきょうもの
わらって　ごまかす
ずるいわよわむし
しってる　わたしも
しょせんはどうるい

120
ばかげたせい　ろん
おしつけまん　ぞく
ただしさなど　もう
ナイフでしか　ない
みえてる　きずなら
みせつけて　やれるの
こんなにも　わたしは
つらくてくるしいわ
141
くろいちなめればにがくてあまくてだれのちかなんてきにしやしないわ
いかりは　つづかず
やがてわすれんぼ
ないても　ひとりで
ほらじこまんぞく
なにかが　できると
ほんきでおもうの
あなたの　いたみを
だれかなくせたの

　　（間奏）

233
しらずに　こねてる
そこがきずぐちよ
そのゆび　からんだ
しんけいせんいを
ちぎるの　なでるの
それさえわからず
おんなじ　いたみを
わたしはしらない
たにんの　いたみを
わかちあうなんて
かかれた　はあとを
ふたつにやぶれば
こころも　ふたつに
なれるとおもうの
ふるえる　しなぷす
いたみぶちまける