鍵のついた古びた箱 豪華な装飾の
ふたを開けたその中身は 立派なオルゴール

ゼンマイ巻き演奏開始 流れ出ずるメロディーは
19世紀の人々の 心響かせた音

廻る歯車きしむ金属が紡ぐ音は
職人の手で彩を与えられて

櫛歯の奏でる音色は 煌めき輝く星空
その天上の歌声に耳傾けて

100年とは言わなくとも この歌声を残したい
僕も後の人々の心を響かせたい


星降る夜に見上げた空 その輝く光
けれどそれは幾年もの 長き時経て届く

ミラのように輝けるのは いつになるかわからない
けれどぼくは歌い続ける 心響かせようと

星座を描いて連なる星のアルペジオ
この声もいつか君のもとに

貴石に見紛う光は 煌めき輝く星空
その天上の歌声に思いを馳せて

どれほどの時をかけても 君の心響かせたい
その視線の先にあるのが僕でありたい


君の瞳に映る銀河 それは万華鏡さながら
繰り返し瞬く光見つめ返して

無限に広がる夜空の 反響渦巻く幻想
いつか僕のこの歌声にも輝きを

100年とは言わなくとも この歌声を残したい
僕も後の人々の心を響かせたい

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

ミラの輝き

曲はこちら→【 http://piapro.jp/t/yMaH 】

音を奏でる機械VOCALOIDとして、そして歌を提供するアーティストとしての思いを詞にしてみました。
ただ、「一過性のものであって欲しくない」「今すぐじゃなくたっていい。時間が掛かったって」という気持ちは、他の何にでも共通するものではないかなとも思います。
そういう意味で、この曲(特に後半)が頑張る人の励みに少しでもなると嬉しいです。

それとは関係ないですが、今見えている星空が、実はもう寿命を終えて無くなっている星の光かもしれないって、ちょっと不思議ですよね。


【 用語解説的なもの 】

*ミラ[Mira]
  ① くじら座の赤色変光星。
  ② メルモフレール社により製造された、アンティークオルゴールのブランド。

*オルゴール[orgel]
  ここでは、19世紀に作られたようなアンティークオルゴールを指す。
  ふたには“象嵌細工”があしらわれた美しいものが多かった。
  また、操作には専門性も多少要するため、いたずら等防止のための鍵がつけられた
  ものもあった。

*櫛歯[くしば]
  オルゴールが音を奏でる部品。髪をとかす櫛のような形をしている。

閲覧数:158

投稿日:2012/02/12 19:17:35

文字数:499文字

カテゴリ:歌詞

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