揺蕩えば、それは蝶のよう
宴にも華を添え踊る
杯の中に 映る月
美しく、刹那の如し


鮮やかに狂い咲く 夜桜に心を寄せて
緩やかに朽ちていく あの方の亡骸を抱きしめた


淡く揺れる 花篝が
孤独謳う 十六夜の帳
聞けずじまいの 愛言葉 影を落として・・・



揺蕩えば、それは蝶のよう
涙雨に 心が騒ぐ
青嵐の扇 携えて
今一度 あの方のため


空薫に誘われ 彷徨えど終わらぬ夢路
何処までも果てのない 悲しみに蝕まれ動けない



遥か彼方 花篝の
灯りだけが 傷跡を憂う
百花繚乱 鮮やかな 東雲の瞬間



空蝉の願いは尽きなくて
嘲笑うかな 黄泉の咎人
唯一つだけ 願わくば この声を聞け



泡沫の愛と問うのなら
二度と解けぬよう繋ぐ楔
あの方へと馳せる想い どうか永遠であれ



艶やかに揺れる 花篝が
孤独謳う 十六夜の帳
聞けずじまいの 愛言葉 影を落として・・・


悠久に続いていく輪廻
幾度幾夜と すれ違えども
巡り会えると ただそれを 胸に旅立つ


―――ひらがな―――





たゆたえば それはちょうのよう
うたげにもはなをそえおどる
さかづきのなかに うつるつき
うつくしく せつなのごとし


あざやかにくるいざく よざくらにこころをよせて
ゆるやかにくちていく あのかたのなきがらをだきしめた


あわくゆれる はなかがりが
こどくうたう いざよいのとばり
きけずじまいの あいことば かげをおとして・・・



たゆたえば それはちょうのよう
なみだあめに こころがさわぐ
せいらんのおうぎ たずさえて
いまいちど あのかたのため


そらだきにいざなわれ さまよえどおわらぬゆめじ
どこまでもはてのない かなしみにむしばまれうごけない


はるかかなた はなかがりの
あかりだけが きずあとをうれう
ひゃっかりょうらん あざやかな しののめのとき



うつせみのねがいはつきなくて
あざわらうかな よみのとがびと
ただひとつだけ ねがわくば このこえをきけ

うたかたのあいととうのなら
にどとほどけぬようつなぐくさび
あのかたへとはせるおもい どうかえいえんであれ

あでやかにゆれる はなかがりが
こどくうたう いざよいのとばり
きけずじまいの あいことば かげをおとして・・・

ゆうきゅうにつづいていくりんね
いくどいくよと すれちがえど
めぐりあえると ただそれを むねにたびだつ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

応募用:花篝

http://piapro.jp/t/QdTY

keenさんへ捧ぐ歌詞です。
和風の曲ははじめての作詞だったので、色々と言葉が
あやふやな場所もあるのですが

亡くなった愛しい人への想いを綴った愛の歌になるかと思います。


揺蕩えば=ふわふわただよう
花篝=花を見るために焚かれる火、灯り
十六夜の帳=16番目の夜が訪れる中
涙雨=少しだけ降る雨
青嵐=何処までも青い
空薫=何処かから香ってくる香り
百花繚乱=色とりどりの咲き乱れる花々
東雲=夜明け前の明るい空の様子
空蝉=この世を生きる人たちのこと
黄泉の咎人=死者の国を生きる罪人
泡沫=泡のように儚い

閲覧数:199

投稿日:2012/07/08 16:27:49

文字数:1,023文字

カテゴリ:歌詞

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