カチコチカチコチ 時を重ねた時計塔
瓦礫の街を渡る唄 ひび割れた音は誰のため?



差し込む光 舞う埃 蔦の絡んだ煉瓦
錆びて欠け落ちた歯車は 噛み合う事なく時を歪める

最上階には鐘と少年が 時を守るため塔にいた
語らう者も無く 一人で・・・

家族の顔なんて知らない 友達なんて言葉は忘れた
孤独な少年の元訪れたのは 日の光似合う一人の少女

悠久の時を刻む時計塔 針が鐘が思い出を縫い取める
永久を生きる少年と 刹那の時を駆ける少女



色褪せた古書 遠い日々 セピアに滲む記憶
壊れかけた塔と少年 追憶に塔を彷徨う

最上階には鐘と少年が 終わりの日のため塔にいた
挽歌を唄う日まで 一人で・・・

時を守るため動く人形 感情の意味を知らずにいた
少年の正体を知っても 少女は少年の塔に来た

悠久の時を刻む時計塔 針が鐘が追憶を呼び覚ます
永久を生きる少年は 少女と共には眠れない


悠久の時を刻む時計塔 針が鐘が終焉へ加速する
終わらない雨の中で 少年は終わりを悟った

水が街を閉じ込める とうに滅びた街の中
少年は鐘を打ち鳴らし 世界への挽歌を唄った

「おやすみなさい、おやすみなさい、これでやっと、君に会えるね―――」

悠久の時を刻む時計塔 針が鐘が水中へと没する
永久を生きた少年は 笑って静かに目を閉じた


かつて悠久を刻んだ時計塔 針も鐘も水底に消えた
永久を生きた少年が 少女と眠る蒼の都―――

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【レンオリジナル曲】時計塔の少年

時計塔の整備と守護のため、永遠に動くよう作られた少年人形。
生命が滅んだ世界の中、少年は終わりの日を待つ。
かつて愛した少女と、共に眠れる日を願って―――

KAITO兄さんの「時計塔の唄」を聴いたら閃いたので、衝動のままに作成。結構見苦しいかもw
上記の通りKAITO曲を聴いて作ったから最初はKAITOの予定だったのに、少女(リン)を出した途端レンになった。

鏡音愛が妙に炸裂してしまったようですw
拙い言葉ですが、目を通してくださった「貴方」に、祝福がありますよう。

追記:
になごさんと現在、この曲でコラボする予定です!

閲覧数:316

投稿日:2011/06/15 23:13:23

文字数:633文字

カテゴリ:小説

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