【S0】
"蜜色の髪が 縁どる頬 雪
その瞳(め)は蒼玉"
さぁ叶わぬ私に恋をして
しとどにあふれる血をとめて

【A1】
メイドが見つめる部屋の中
貴方は私の手を縛り
優しい眼差しで
たわいない話を
知らない世界(そと)の話
してくれる

柔らかな囁き
痛みも耐えられる

【S1】
"その姿は至宝" "それならばあやかろう"
次々と招待状
色めく両親(おや)達 我欲(がよく)の徒(と)

【S2】
"まだ上を目指そう" またドレスを新調
マナーもバイオリンも
愛想笑いも身につけて
全ては貴方に会う為に

【A2】
"これ以上傷付けなくとも
彼女は十分美しい

花びらのようだった
頬も唇も
何よりも 笑顔が
消えただろう?"

余計な事言わないで
このままあわせて

【S3】
"それはまるで妖精" 軽やかに踊る
くるくるくるりと きらめく風をひきつれて
絡ませる小指 意味ありげな視線
老いも若きも
子犬の様に手なづけて
眩暈で輝くシャンデリア

【S4】
この国で一番 豪奢な離宮の
貴(とうと)き御方(おんかた)の 秘密のパーティー呼ばれたの

さぁ今宵こそは 誰よりも白く

泣き出しそうな表情(かお)をしないで
優しく囁いて
いつものように傷つけて

【S5】
サテンのドレスの下の ガーゼの下
無数の流れ星は
貴方が全て 作ったの 

【S6】
気にしてないわ
(いと)愛しく思うわ

ねぇこの時間だけは
叶わぬ私に恋をして
でなければ そのまま このままに 

La la...

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Helleborus

「昔々、それはそれは美しい貴族令嬢がいました。
元々じゅうぶんに美しい少女でしたが、この容貌なら
さらに高位の貴族、いや王族に見初められてもおかしくないはずだ。と、
両親は娘に「血を抜く事」を強要し、その肌の白さを、か細さをさらに際立てようとしました。

舞踏会の度に呼ばれる街医者。
(当時の医者、特に外科医は地位が低いものとされていました)

親に強要され、顔が青白くなるまで血を抜かれる。
幼かった少女にとってどれ程恐ろしく感じられる事だったでしょう。
しかしそのうち彼女はそれを嬉々として受けるようになります。

─医者に恋してしまったから。」

初めて拝聴した際、『ゴシックホラー』『煌びやか』『白』『雪(冷たさ)』という印象を受けました。
そしてわりと早い段階で『クリスマスローズ』のイメージと、
『宮廷の中には血を抜いて、肌を青白くさせようとする女性達がいた』という
データが出てきました。(私自身、このデータが自分の中から出てきて驚きました)。

クリスマスローズの別名、 ヘレボラス(Helleborus)は
ギリシャ語で「殺す植物」という意味だそうです。

今回のダブルミーニングは「このままあわせて」(①合わせて②会わせて)と、
ヘレボラス=美しい貴族令嬢、だけをあらわしてるのでしょうか? です。

彼女は、高位の男性との結婚に興味はありませんでした。
が、嫁いでしまったら、彼との接点は無くなってしまう。
彼女は一生懸命自分を磨きあげ、親や周囲を操って
その時を先延ばしにする事に成功していきました。
という事で作曲者様のテーマ回収。



今回の詞は下記のPotwi様の曲を元に作詞させて頂きました。ありがとうございました。

http://piapro.jp/t/jAeE

閲覧数:194

投稿日:2018/03/31 21:45:55

文字数:650文字

カテゴリ:歌詞

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