ナツヲです。物書きです。 同人ゲームシナリオやったりドラマCD台本やったり 記事書いたり ジャンルも問わずもそもそもそもそ主に外で活動なう。 何でも書きますけども歌詞は書きません。 ボカロ好きですがぶっちゃけにわかです。 ピアプロ初心者ですが仲良くしてやってくださいまし。 できたてホニャホニャサイト:【逢初ノスタルジヰ】http://nostalgia.dayuh.net/index.html にゃーん(´ФωФ)にゃんこ大好きキチガイです。
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ドアを蹴破ったかのような音に驚いた男は、弾かれたようにそちらを振り返った。
事態を把握すると向き直り、はにかみながら目の前の魔女を見すえた。
「…いいのかい?」
「何が?」_
魔女は本当に何事も存ぜぬと言った様子で紅茶を口に含んだ。
男は困ったように眉をひそめて、自分の瞳とよく似た色のティーカ...魔女と烏の物語 さいご
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「………ラウ」
頭の片隅で、その声を聴いていた。
「クラウ」
「起きなさい、クラウ」
相変わらずのふてぶてしい声色――シエルか。
「クラウ、いい加減にして」
「んー…ッ…?」
これが現実だと気づいたクラウは、ゆっくりと体を起こした。
辺りを見回す。すぐそこには椅子に優雅に腰かけたままこちらを...魔女と烏の物語 その2
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闇が深い夜。
月はやや低い位置にいて、ちょうどそれを木々の間からを照らしていた。
醜く折曲がった翼。
漆黒は薄汚れて見る影もない羽。
流れる血。
弱弱しく細められ、濁った瞳。
視界はかすみ、意識も途切れ途切れになったそれはただ動けずにいる。
どうしてこうなったのかは言うに易くない。...魔女と烏の物語 その1