浅野イツキ

誤解されてる自分なんて
最初からいなかった
あと何人に優しくすれば
愛がもらえるかなんて
カウントすんのはやめなさい
百万人に合わせて生きたって
普通になんてなれません
貴方だって気づいてるでしょう？
諦めましょう いい人なんて
貴方の優しさは 普通の人とはずれています...

チャット表示のスマホを片手に
モザイクの向こうはああだ
こうだと華を咲かせて濡らして
貴女たちが想うのは
いつも私のことばかり
嫌だと隠そうとするほどに
伸びていくのは鼻の下
充血した目で見つめないで
息荒く干渉するプライベート
不幸の蜜でどれだけ肥えても...

普通に馴染んで並ぶ
一軒家の窓の向こうには
月の光さえ届かない
暗闇の中
私には神様だけがいた
嗚呼
私をこの世に産み落とした
私が育ち眠る居場所を
与えたもうた貴方が
大好き　大好き　愛しています...

雨にうたれて　私の
雨にうたれて
すべての色を洗い流して
雨にうたれて　私の
雨にうたれて
水たまりが映す涙雲（なみだぐも）
赤い花が咲いてるような
傘に身を寄せる二人
私にはできない素直な
笑い声弾ませてる...

肌が疼く季節がめぐり
一年負った傷をなめ合う
群れに　凍り動かない腕
胸をかきむしりたいのに
（間奏）
派手に塗って隠すあかぎれ
最近どうも誤魔化せない
明日も会えないなんて貴方に
割れた唇をなめる...

泣き出しそうな
鉛の空模様
君が今いる
空は晴れているのに
涙滲んだノイズ　無力さを
責める雨の彼方の君が　笑えることを願うよ
雨の名残に
立つ燕子花
君に寄り添う
術（すべ）を夢見て...

月光がさらす
白い素足は
風に合わせて
逆らって回る
乱れた髪も
鼻歌に溶かす
彼女は天使だった
無知なヒールは震え
それでも上手に
踊るためなら爪も...

ごめんね真夏は
カワイイの近道
刺激トキメキ　フルコース
流行りを先取り
ライバルはオキザリ
恋は早い者勝ちだよ
よ～いドン
めまいがするような夏のmagicで
ちょっぴり生意気
ホットパンツ...

涙とため息に溶ける
夕闇に飲まれる前に
夕陽（きんいろ）の街を駆けて
一瞬の美にその身を投げて
憧れて焦がれたなら動きだせばいい
月の満ち欠けに足を取られないように
黒く 胸が色褪せてしまうより速く
夢を叶えた君のカケラ繋ぎ合わせ
take a chance
『できない』…囁くのは誰...

誰も入れない
ハート散りばめたterritory
声を焼くヒステリー
一人きりの夜（よ）に
猜疑で肥大した
脳抱えて
正しさだけが味方
狂気抑え保つ表裏（ひょうり）
悪を正す正当は
君を遠ざける...

嘗め上げる
光に私の羽を委ねて
逸らさずに
貴方が見届けてくれますように
大して
大袈裟に騒ぎ立てるものでなく
炎に
この身を投げることさえいとわぬ
想いの
深さを示しただけ...

「これ以上走りたくない」
崩れ落ち君は嘆き
空仰ぐ
夢はいつか叶うなんて
歌い上げた大人たちは
夢を持てば　それは無理と
鼻で笑う　そんなもんさ
clap tap
さあ前を見て
テープはまだ遠いけど...

目を後ろから
塞ぐ君の
無邪気な声
遮ることさえ
惜しい
多弁な君が
愛しい、ただ
愛しい、ただ
赤い葉が咲く昼は
風の音添えて...

どこを削ればもっと
生き易くなる？
ファンデで着色して
無傷装え
ロンリーロンリネス
強度が知れる涙の跡も
ロンリーロンリネス
値踏みの目を騙せ　粗（あら）削って
輝いて
虚勢でも...

もう戻れぬ
御霊（みたま）囁く
進めと
かたくかたく
手を繋ごう
振り返れば
折れてしまう
心を君と
分け合おう
離さないで...