ブックマークした作品
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花占いをしていた
指先が少ししびれて
不揃いなまじないで
無口に僕を笑った
見つめたのは3秒
きっとそれで穴が開いた
塞ぐための感傷を
煮詰めてはマーマレード
振り向いてマリー
このまま君になれたら...マリーゴールドの祈祷
ziu
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きれいにきれいに
切り揃えた
爪も今では
透けてしまって
仕方ないや
仕方ないな
花が薫るくらい
散らばったから
目も合わせないで
笑うきみが...花と幽霊
ziu
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ぷかぷか浮かんだ
お月さまを探して
ゆらゆら落っこちた
星の名を呼んだ
あなたが飲み干した
炭酸が揺れただけ
夜に酔いしれたら
どうか悪い人でいて
クリームソーダは宇宙色
溶けだして巡る夕焼け...クリームソーダは宇宙色
ziu
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意地悪な空が滲んで
きみが見えなくなって
眠る気にもなれなくて
乾いた音で揺れる風鈴
夏を覚えていたいようで
瞼にうつして切り取ってた
好きと嫌いとその間で
揺れて揺れて浮かんでいたの
掴めたものはなんにもなくて
触れて触れて消えていった...夏の輪郭
ziu
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女の子みたいな
わたがしで包んで
真夜中にラブコール
カーテンで隠した
ゆるやかに落ちた
甘やかな指をなぞって
口移しの鼓動
ああ、目が回りそうだ
おまじないは桃色
なにもかも投げ出して...コーラルピンクの決別
ziu
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届かないような
星の音を聴いて
また少しだけ
手を伸ばした
遠くなった距離を
憧れと呼んで
それだけがきっと
ありふれた夜で
藍色に蝶は泣いて
その涙で俯いて...藍胡蝶
ziu
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ゆらり、ゆれる
視線を追いかけて
少し背伸びをした
視界に迷いたくて
影を重ねて
距離を数えて
溶けてしまいそうだ
振り向いて眩暈
白いワンピース大きなリボンを
胸元に飾るから花よ咲かないで...造花とワンピース
ziu