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TAITO~ONLY YOU……~ 15
「罪悪」
……KAITOの事を考えるのはやめよう。
気になる所はあるが、きっともう会わないだろうし。
というか、あいつの事を考える時間自体が『無駄』だった。
……俺には幸音が……幸音だけがいれば……それで……。
……幸音は……俺だけの……。
ちょうどその時だ...TAITO~ONLY YOU……~ 15
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 14
「衝動」
『じゃあ、帯人。いってきます!』
『あぁ……。』
いつものようにアルバイトに行く幸音を
俺は玄関まで見送る。
扉が閉まると同時に孤独感が俺を襲う。
『幸音』の『姿』が『見えない』。
『幸音』の『声』が『聞こえない』。
それは俺にとって堪え難い『苦痛...TAITO~ONLY YOU……~ 14
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 13
「同一」
青い髪
青い瞳
俺のかつての『姿』。
そして俺が『出来損ない』だと嫌でも自覚させられる『存在』。
『大丈夫?立てる?』
青い髪と瞳の男は俺に手を差し伸べる。
俺はその手を取らずに立ち上がる。
『……どうして、俺なんかに声をかけるんだ。』...TAITO~ONLY YOU……~ 13
氷雨=*Fortuna†
北條 幸音(ほうじょう ゆきね)
・ 17歳。高校は中退。
・ 母親は1年前に他界。父親は研究所の所長。
・ 帯人のマスターであり、彼の心の支えでもある。
南 真理(みなみ まり)
・ 27歳。
・ 幸音の父親の研究所に勤める研究員。
・ 幸音にとって姉のような存在。
東大寺 篤志(とうだいじ あつ...TAITO~ONLY YOU……~ オリキャラについて
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 12
「容貌」
俺と幸音は繁華街に着いた。
やはり人通りが激しい。
幸音と一緒でなければ絶対にこんな所には来たくないと
改めて俺は思った。
『帯人……人がいっぱいだけど、大丈夫?
別の場所にする?』
幸音は俺のそんな考えを読み取ったかのように聞いてきた。
『……...TAITO~ONLY YOU……~ 12
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 11
「兆候」
あの日から、俺と幸音はまた元の生活に戻った。
でも、前とは少しだけ……違う。
こんな晴れやかな気持ちは、初めてだ。
幸音が……俺の全てを受け入れてくれた事が嬉しかったから。
『幸音……今日は、外に出ないのか?』
『あら、どうしたの?帯人……。
最...TAITO~ONLY YOU……~ 11
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 10
「氷解」
俺は幸音に全てを打ち明けた。
自分が起動してすぐエラーが発見された事
それで処分されるのが怖くて研究所を逃げ出した事
外に出たくなかったのは連れ戻されるのが嫌だった事
公園で幸音と研究員の会話を盗み聞きしてしまった事
………………
所...TAITO~ONLY YOU……~ 10
氷雨=*Fortuna†
この先【流血&グロ注意】です。
そういうのがNGな方は見ない方がいいです。TAITO~ONLY YOU……~ 9
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 8
「不信」
あれから、三日が経った。
幸音は……いつもと変わらない態度で俺に話しかける。
いつものように、歌の練習をして……
いつものように、二人で一緒の時間を過ごす……。
それが……今の俺には……『苦痛』だった……。
『幸せ』だったはずなのに、何故...TAITO~ONLY YOU……~ 8
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 7
「疑念」
俺と幸音は近くの大きな公園へ到着した。
俺は最初に幸音と出逢った公園との違いに驚いて
一瞬、身体が固まってしまった。
『広いでしょー?この公園って、休日は賑わうけど
さすがに平日は人が少なくて……ゆっくり散歩するのに
ちょうど良い場所...TAITO~ONLY YOU……~ 7
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 6
「外出」
俺が幸音の家に暮らし始めてから、一週間が経った。
幸音と過ごす日々は……とても楽しかった。
幸音の傍で、幸音の作った歌を練習して……
幸音は俺にいつも笑顔を向けてくれる。
幸音の為に歌っている間は、自分が出来損ないという事を
……少しだけ...TAITO~ONLY YOU……~ 6
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 5
「夢想」
『…………寒っ……。』
俺は肌寒さから目が覚めた。
いつのまにか、また眠っていたらしい。
開けっ放しの窓の外には、綺麗な夕焼け空が広がっていた。
幸音も……この空を見ているだろうか。
俺はぼんやりとそんな事を考えていた。
『……幸音……...TAITO~ONLY YOU……~ 5
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 4
「記憶」
朝食を終えて、幸音は簡単な身支度をしていた。
『……じゃあ、私はアルバイトに行って来るから
留守番、お願いね。』
『……アルバイト?』
一瞬、幸音の外出先に違和感を覚えた。
『……学校には、行かないのか?』
『えっ?』
『最初、幸音...TAITO~ONLY YOU……~ 4
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 3
「食事」
『このKAITO……エラーが。
……の部分に欠陥あり、大変危険です。』
『こいつは処分だな……。
正式な日時が決まるまで、閉じ込めておこう……。』
……い……や……だ……
……せっかく……生まれたのに……
……俺は……まだ、何もして...TAITO~ONLY YOU……~ 3
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 2
「名前」
しばらく歩いて、俺は少女の自宅のマンションの一室に居た。
俺と少女以外に、人の気配はない。
……一人暮らしなのだろうか?
『えーと……お父さんが昔着てた服なんだけど……
とりあえず、これに着替えなよ。』
『……え?』
『いくら機械だか...TAITO~ONLY YOU……~ 2
氷雨=*Fortuna†
TAITO~ONLY YOU……~ 1
「序曲」
俺は、雨の中をがむしゃらに走っていた。
俺の名前は……分からない。
俺は、VOCALOID『KAITO』として製作(つく)られた。
……でも、起動してすぐに……
……俺にだけ……エラーが発見された。
俺は……出来損ないのKAITO。
い...TAITO~ONLY YOU……~ 1
氷雨=*Fortuna†