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底なしの人間欲の渦中
僕は人であろうとしたが
既に助けは呼べない世界になっていた
欺瞞に満ちた花々は
やがて憎悪の果実を実らせ
白と黒の灰の世界に飲まれた
それでも僕は飲まれてはたまるものかと、
生きてやるのだと
そっと「優しいセカイ」に火を灯した...

仄(ほの)見える哉 来し方の
せせらぎに消えた 君よ
あゝ 浮舟の 花笑み 雪水に
余すことなく 面影を辿らむ
幾度となく 文を交わした 朧夜
毎夜の逢瀬 今は無し
虚ろ 思い馳す 来し方行く末
袖の露を 一人拭わん あゝ
細雪の君は 溶け消へ
我の頬 流れけり...

底なしの人間欲の渦中
僕は人であろうとしたが
既に助けは呼べない世界になっていた
失敗作の僕の声は
街の喧騒に埋もれ
夜のネオンに今日も溶ける
正解だけの機械(やつら)じゃ
答(とう)も一つだけだろ
“教育”から君を救い出して
「優しいセカイ」を創ると...

Shall we show？ dear my sister,
アラジン、ようこそ 魔法の国へ
あまあまぶどうの シャンデリアの森
フランボワーズ 甘露濡れた
ルビー色のしずく
シトラスの香りでやや
思い出の音粒辿るのやよやに
ビターな輪郭ひとすくい
しとしとミルクの café au laitの...

溢れだした
温かな色
優しさを知ったこの瞳さえも
結末を行く
ほんの一ページ(ひとぺーじ)になる
色褪せずにずっと
白と黒の
色の無い街
何度も明日を捨てようとしたが
君と眺めた夜空...

山紫水明、美しい小さな村がありました。
その村には、たいそう美しい娘がいました。
北風の吹きすさぶ日 通りすがりの八卦見が
その娘の目を覗きこみ
この娘が恋をすると 災難が降り注ぐぞ
と、呟いて立ち去った
お父さん、母さんからは
恋を、恋をしてはいけないよ と、
厳しく教えられた
村には、春が来まし...