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―僕は灰猫。
(ねぇ、見て。あの子鼠みたい。)
(ホントだわ、汚い色ね。)
―聞こえてるんだけど。
でも僕は気にしない。悔しくなんかない。僕はこの色を気に入ってるから。
(アイツ、中途半端な色だな。)
(ハハッ、ホントだ。)
―陰口なんてみっともないな。堂々と本人に言えばいいのに。
陰口を言われたっ...僕は灰猫
檸檬飴
ある日、私は盗んだ音楽時計をくわえて走り出しました。
病室に忍び込み、寝ている二人の前で蓋を開けました。
静かな病室が音であふれます。
とても楽しくなります。
彼らがすてきな夢を見られるように、私はいつもこっそり音楽をかけました。
私はたまらなく二人のことが好きでした。
特にリンという少女のことが大...優しい傷跡-魔法の音楽時計- 第26話「すてきな夢をありがとう、さようなら」
アイクル
かちかちかち。
そんな音を立てながら、懐中時計は青年の手の中で動いている。
青年はその懐中時計を差し出して、人差し指でかちゃりと開けた。
そこには、ひび割れた文字盤があった。
「少々、お時間宜しいでしょうか」
「…あなたはいったい…」
なぜか、目の前にいる《人》が人ではない気がした。
スーツの青年の...優しい傷跡-魔法の音楽時計- 第02話「灰色の猫」
アイクル
1、
僕は灰猫
黒くも白くも無ァい
汚い色ねと指差されても
尻尾をひらり
悔しくない
だって前脚日に透かし
きらきらちらちら
(きらきらちらちら)
見える?光ってる...僕は灰猫
裏花火