あずる

【Ａ'】
祠祀る夜に　狐の声が響く
拳に灯りともし　祭は終わりを迎えぬ
【Ａ】
悲しみを紡いで　命の糸をたらす
喜びを知らない　民衆がげたを鳴らす
地蔵様に会える　鳥居の向こうから
子供が笛を吹いて　長い冬がくる
【Ｂ】
火をともせ　己の道...

【Ａ】
双眼鏡覗けば
プラシーボ効果絶大
こちらの絵の具は
なんと総額○○○○万円です
役立たずつゆ知らず
前向け前に従って
鳴り響いた警笛に
みんなおもむろに耳を塞いでいる
【Ｂ】...

《人の形をしていない僕は
　誰からも愛されなかった　誰からも気づかれなかった
　そんな僕に君は近づいて
　どうすれば僕がみんなに　気づいてもらえるか　考えてくれたんだ》
【リン】
私の金色の髪の毛をあげよう
あなたが欲しいというのならば
私の青色の瞳をあげよう
あなたが欲しいというのならば
【レン】...

生きていたのさ　僕は
確かにここで　生きていたのさ
息してたのさ　僕は
確かにここで　息してたのさ
気づいた時には　僕は
見知らぬ場所に座っていて
気づいた時には　僕は
自分の死体をじっと見てた
ああ
何ていうか　何ていうか...

好きな人が出来ました
好きな人が出来ました
君の顔を見つめて
君に見とれてしまって
君が僕の方を見たから
慌てて顔を背けた
「おかしなもんだな」と
ヒトリゴトのように
呟いて　今日もまた　君に会いに行くんだ
好きな人がいました...

わかってほしいんだ
君だって強くなれるんだ
君は僕を頼ってばかり
自分でどうにかしようとは考えなかったね
僕を頼ってくれるのは
正直嬉しい　けれど
僕だって　全部
助けることなんて出来ないんだ
君には強くなってほしいんだ
だから僕は君を突き放すんだ...

○月○日
　今日から日記をつけることにした。
　一言ぐらいなら続けられるだろうし。
○月□日
　面白いことは何もなかった。
　当然だ。私のいる町は何もないんだから。
○月△日
　今日も面白いことは何もない。
○月●日
　今日も面白いことは何もない。...