サカキタ ナオ

動けない僕と　こんにちは
海中遊泳観覧車
情けない僕と　こんばんは
海中遊泳観覧車
回る　うなだれた僕を乗せて
変わる　景色横目に揺れたんだ
ほら、今　見えるだろ？
憧れの街も　君の嗚咽も
涙が語るのは　心触れた君がいるから
動けない僕とこんにちは...

穏やかな日差しでした　私は花になった
高嶺じゃなく　物も言わず
ただただ　花になった
私の声　聞こえますか？　
あなたが好きです
あなたの声　聞こえますが
それは私の名前じゃない
そこに咲いたら　見てくれるの？
ここで泣いても　笑えますか？
もういない　わかりますか？...

お前が選んだ道なんて　これっぽっちも興味ないが
今さら悔やんだところでさ　手遅れなんだぜ
お前が昨日に投げ捨てた　夢の現状は
心配なんていらないさ　誰かが既に拾ってるぜ！
「好きなことで生きていくのが　難しい時代だから…」
あの日　あの時　そう言い聞かせたから
ここに影がある
なのに　どうなってんだ...

蝉よ、しぐれ
現(うつし)の暮れに　ここにいる
茜の空に　泣くものか
夕立　待ち組　秋風　舞う暮れ
宵闇　負け星　朝焼けにて
僕が見た夢
青い地上の空　彼方目指し　進め
蝉よ　しぐれ　しぐれ
朝を　奏で　奏で
誰かに見上げて欲しいんだよ...

【さよなら世界】
晴れた今日　きみは誉れ
幼日を　思い出して
慣れた日に　手を振ったら
きみがいない街
誰もいない街　手紙を書いたんだ
幼い少年　揺れるかな文字
おーい　おーい　おーい　…くれよ
濡れ涙ほら　空に渡れ
晴れた今日　きみは止まれ...

おーい　飛んでる気がした
空中列車　窓が語った
そうだ　夢だと気付いた
目の前に　君がいたから
「ホシネムルヨルニツミノキヲ」
声が聞こえた気がした
「フタゴザノカタニサソリノヒヲ」
君が手をさし笑うんだ
ランララ…　歌おう
星が眠る夜だ　語れない...

店先に並んだ白い花
満点の星くず
木漏れ日揺れる神社の境内
大好きな恋の歌
見飽きてしまった
見慣れてしまった
忘れてしまった
聴き飽きてしまった
でもね
それでも世界はきれいね...